木田元と竹内敏晴の対談集『待つしかない,か。』(春風社)を読み終えた。竹内氏の口から「『ほんとうに求めるもの』に気づけるか,出会えるか」(p.115)とあったことに驚く。そこを捨てるところからはじまっていたと思っていただけに。
読みやすく,氏の考えが整理された1冊だと思う。アクションについての考え方は,まるでロバート・フリップだった。
タイトルは後期ハイデガー思想を支えていた考え方から。“POTPOURRI(ポプリ)”にはじまり“ANOTHER GAME”まで続く立ち位置と共通するように感じた。
“GOES ON GHOST”と“FROZEN BEACH”の断絶,というか「オハヨウ」への回帰が抱え込んだものは何だったのだろう。
今,戦争を問うなら,“LOVE SONG”を投棄するのではなく,“GOES ON GHOST”もしくは“POTPOURRI(ポプリ)”ではないかとも感じるのだが。