Refine

高田馬場の古本屋に寄ったときのこと。月刊プレイボーイのバックナンバーがかなり揃っていた。1970年代の終わり,「サタディ・トワイライト・スペシャル」を引っ提げて登場し,「レイン・ブロウカー」を置き土産に旅行へ出てしまった矢作俊彦の文章が掲載されたものはないか一通りピックアップしてみたものの,初手からビニールに覆われた雑誌の中身を確認することはできない。表紙に刷られたタイトルを手掛かりに雑誌を捜し歩いた四半世紀前,チェックし忘れたものは,たぶんなかったのだろう。

『死ぬには手頃な日』を捲ったものだから,結局,文庫版を持ち歩き,収載された短篇を最後のほうから,つまりは「挫けぬ女」「死ぬには手頃な日」「サタディ・トワイライト・スペシャル」というように読み進めている。

「死ぬには手頃な日」のニキ・ラウダのくだりを目にしたとき,『スズキさんの休息と遍歴』が頭をかすめたのはほんの一瞬,実のところ,雑誌「MAN BOW」創刊号に掲載されたインタビュー「スピードの覇者ニキ・ラウダの肖像」をつなげて読みたくなった。

で,何がrefineかというと,「死ぬには手頃な日」の切り抜きを引っ張り出して確認したところ,雑誌掲載時と単行本収載時では,固有名詞やらルビやら,いつものように手が入っている。

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