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30年ぶりに高校時代の友人と連絡がついたのはFacebookのおかげ。

昨日,はじめて酒を飲みながら話していて不思議だったのは30年前の話題(だけ)ではなく,この間にお互いが見てきたものの話をしてそれがそれなりに通じてしまうことだった。

3.11の話をし,お互い家庭をもち,子どもの話題になったあたりで,どうした塩梅かすっかり忘れてしまったのだけれど,エリック・ホッファーの「希望ではなく勇気」が3.11後,なぜかしっくりくるとぼくは言った。友人がこう続けた。

「でも,子どもに『希望をもて』とは言えるけれど『勇気をもて』とは言いづらいよな」

頷きながらもう一杯,酒を飲んだ。

『エリック・ホッファー自伝』の該当箇所をめくると,それは次のようなフレーズだった。

自己欺瞞なくして希望はないが,勇気は理性的で,あるがままにものを見る。希望は損なわれやすいが,勇気の寿命は長い。希望に胸膨らませて困難なことにとりかかるのはたやすいが,それをやり遂げるには勇気がいる。闘いに勝ち,大陸を耕し,国を建設するには,勇気が必要だ。絶望的な状況を勇気によって克服するとき,人間は最高の存在になるのである

「勇気をもって向かっていった奴が先に死ぬんだよな」
友人がぼそりと呟いた一言が忘れられない。

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