鄙びた01

週末に家族と館山へ出かけた。当初は本牧の古いホテルに宿泊して元町や中華街をみて歩く予定だった。一度は予約したものの,家内から「あのホテルみたいだね」といわれて,確かにどこか感じが似ていることに気づいた。閉館前に宿泊したバンドホテルにどこか似ていたのだ。

当時でも家内と二人だから過ごせたものの,子ども連れで末期のバンドホテルに泊まることはできただろうかと考えた。

結局,館山の食事つき宿泊施設に予約を入れなおして,新宿から館山へ向かったのが28日のことだ。

施設に乏しいだけで海はあるから半日くらいぷらんぷらんしていられるだろうと思ったら,意外と面白かった。昨年できたばかりの堤防でおおきなスズキを釣り上げた人がいたり,砂浜を歩きながら,それなりに面白かった。

宿泊するのは彼方に伊豆七島が見渡せるあたり。しかし何せ一日にバスが数本しかない。15時前にバス停に向かい,そこから50分近く,海岸沿いを蛇行する道沿いに進んだ。進むごとに景色から人の匂いが消えていく。人工的で鄙びている。妙な風景だった。

初島クラブから港に向かう途中の植物園にとても似た加減で鄙びたテーマパークでしばらく遊び,宿泊先へ向かった。

宿泊先はこぎれいで,その昔,ジャック・マイヨールが長居したというところ。夕飯は美味しく,ばかみたいに大量の料理を出す旅館に比べ,はるかに上品な量がよい。(つづきます)

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