Facebook経由で高校時代の友人と会う前後,何もなかったはずの高校時代の記憶がいくつか蘇ってきた。
中学のときに入っていた美術部は放課後,ひたすら遊ぶだけだったので,高校で美術部に入ろうと考えたのはその延長線上のことだったと思う。一人で入ったのか,そ奴と一緒に美術準備室の扉を開けたのは覚えていない。イーゼルと木炭,半斤の食パンが目に飛び込んできたとき,すでにそ奴はそこにいたように思うから一人で入部したのだろう。
奇妙なことに,1年のときのそのクラスから美術部に6~7名が入った。私とそ奴以外は,来たり来なかったりで,教室ではあれこれ話すのに,美術準備室で長々と話した記憶はほとんどない。上級生は私を含めた1年生の出席率の悪さに怒った。「こんど休んだら退部だからな」
しかし,結局,1年のときに入った部員は3年まで誰も退部することはなかった。
中学の美術部はそんな塩梅だったので,油絵を描いた経験はあっても,木炭デッサンをしたことはなかった。針金で木炭の芯を抜く感覚が面白かった。