20代に三好徹の小説を読もうとは思わなかった理由は単純だ。新聞記者,商社マン,バァのマダムと,絵に描いたようなキャラクターに思い入れることはできない。これは結城昌治の小説も似ている。
先に書いたように,ここ数年,古本屋で見つけると文庫本を買い求めてしまい,結局,文庫だけでこれだけのものが手元にある。なぜ,今頃,三好徹の小説を読み続けるのかというと,これも前に書いた通り,江戸川乱歩との共通性を見出てから。娯楽としての読書に相応しい作品が面白い。
集英社文庫
- 海の沈黙
- 遥かなる男
- 禁じられた華壇
- 幻の美女
- 商戦
- 海外駐在員
中公文庫
- 風は故郷に向う
- 風に消えたスパイ
- 風葬戦線
- 殺意のアラベスク
文春文庫
- 聖少女
- 悪人への貢物
- 狙撃者たちの夏
- 戦後人物誌
講談社文庫
- 天使の唄
- 天使の復讐
- 外套と短剣
- 生けるものは銀
角川文庫
- 野望の果実
- 異国の空の下で
徳間文庫
- 謀略の迷路
- 追う者追われる者
双葉文庫
- 密計の荒野