どんぐり姉妹

どんぐり姉妹実家に行き,ビールを飲みながら夕飯を食べ,書棚から北杜夫の古い文庫本を数冊取り出し,少し読んで眠る。

今朝は6時くらいから父親が起きだしたので,7時前に布団を畳む。昨夕買ってきた食パンとコーヒー,残り物のサラダにヨーグルトと桃で朝食を済ます。水回りを洗って出てくる。会社で仕事を少しして19時前に事務所を出た。文庫になっていた『どんぐり姉妹』(よしもとばなな)と『こんな夜更けにバナナかよ』(渡辺一史)を買って帰った。

「論座」に「百愁のキャプテン」が連載されていた頃,河合隼雄と山本一力の作品がほぼ並行して掲載されていた。しばらく後,それぞれ単行本になったものの「百愁のキャプテン」はいつになっても単行本化されない。河合隼雄と山本一力の本は古本屋に並び,それでもこちらはまとまらない。さらに文庫本になり,挙句の果てにはブックオフの105円棚に並んでいるのをみたこともある。単行本化を待つ行為には,座標となる他の作品との比較が付いてまわる。

「どんぐり姉妹」が「新潮」に掲載されたとき,「フィルムノワール」が連載されていて,この場合は,連載と単発だから話が異なるものの,しばらくして単行本が刊行されたことは覚えている。「新潮」掲載時に読み,それが面白かったことはこのあたりにさらりと書いている。雑誌掲載時の切り抜きは,友人に薦めたとき渡したかもしれない。

小林恭二の小説は『電話男』から『荒野論』あたりまではほぼリアルタイムで読んだ記憶がある。『ゼウスガーデン衰亡史』が刊行されたときの印象が圧倒的に強く,昭和60年代をなぞらえたのか,昭和60年代がなぞったのかわからないけれど,同時代性を感じた。

「新潮」で「どんぐり姉妹」を読んだとき,何十年ぶりかで『電話男』を思い出した。 少し前,文庫になっているのを書店の棚で見つけ,読み直してみようと思った。

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