面白い本を続けて読めることがある。ただ3冊目に面白い感覚が出てきたあたりから,この次は何を読もうかという意識が首をもたげてくる。その感覚をコントロールしながら,結局コントロールできてもできなくても,これまで面白い本が続いたのはせいぜい3冊くらいだったような気がする。

大塚英志の本は何冊も読んだ。大塚の本だけ続けて読むこともあったけれど,永井豪のマンガを読んだ後とどこか共通して,しばらくすると面白かった感覚がすうっと引いて行ってしまう。永井豪のマンガは10代の頃から,何十冊も買い,しばらくすると売り払ってしまったり,処分してしまったり,理由はよくわからないのだけれど,いまだそうやって読んでしまう。『デビルマン』なんて,最初のコミックスを買い,売り払い,また買って売り払い,文庫版も買って,オークションで売り払い,数年前に出た加筆修正版も結局すべて買ったけれど,今,手元に残っていない。

永井豪のマンガは,とりあえず値がつくから手元にないというわけじゃないと思う。

永井豪のマンガが手元に残っている率(ぼぼ0%)に比べると,読んだものはほとんど書棚に残っているけれど,読んでいるときの感じが似ていると,ときどき思う。

『戦後民主主義のリハビリテーション』のソフトカバー版が出てきたので読み返している。とりあえず5冊,面白い本が続くか頭をかすめているのだけれど。

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