HONDA


時系列に記していくと以下のとおり。

NHK-FMで「FMホットライン」がスタートしたのは1982年か1983年くらいのことだったと思う。この番組を通して矢作俊彦を知り,本田靖春のノンフィクションに出会った。最初から佐山一郎編集時代の「スタジオボイス」を読んでいればよかったのだろうけれど,まあ,ことのはじまりはそんな感じだ。それは『不当逮捕』が刊行されてすぐのことで,読んだ順番からすると『不当逮捕』『疵』,『私戦』『誘拐』へと戻り,『警察回り』『今の世の中どうなってるの』を最後にしばらく読まなくなり,『戦後―美空ひばりとその時代』を10年くらい前に文庫で読んだ。

昭和60年前後,アルバイトをしていた精神病院に式場病院の筋の医師がいて,看護婦さんが「当直のとき,寝タバコしているのよ。やめてほしいわ」と言っていたのを意味もわからず聞いていた。東武伊勢崎線沿線で精神科で式場というと,それなりに名が通っていた。

中井英夫の小説かエッセイで,式場病院の火災について読んだのは同じ頃だった。看護婦さんが言っていた意味がようやくわかった。

伸浩が『二笑亭綺譚』を話題にしたのは平成の初めのことだった。著者は式場隆三郎。

それから20年。本田靖春の『我,拗ね者として生涯を閉ず(上)』を講談社文庫で読んでいたところ,式場病院の火災についてスクープしたのが当時,読売新聞の記者だった本田靖春だと記してあった。思わず唸ってしまった。

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