ケイゾク


娘が1歳になる少し前,今のマンションに引っ越した。

南北は東中野から目白,東西は高田馬場から新井薬師まで,家族でお世話になっている商店は数知れない。こと,飲食店に関してはいきつけの店が何軒もできた。

家内の誕生日だというので待ち合わせて,そうしたいきつけの店の一軒で夕飯をとった。娘が保育園に通う頃から出掛けているのだから,10年近くはお世話になっている店だ。生パスタが売りで,リーズナブルなコースと,付け合せのバケットに日替わりの自家製バターが付いてくる。数年前のクリスマスに食事したときは,たちの悪い客が厨房に入り込もうとして口ひげのマスターとひと悶着あったのを目の当たりにし,こういう店を続けていくのも大変なのだと思った。

1年ほど前からだろうか。口ひげのマスターの顔がみえない。娘が小さい頃ほどではないにしろ,それでもこの1年で数回は利用したと思う。

で,そのときばかりは,さすがに対人コミュニケーションの基本が成り立たないフロア係の対応にあきれ果てた。アルバイトや若いスタッフであれば,了解可能なのだけれど,それなりの立場にある50代の男性。非道かった。最初に出てきたサラダの野菜も萎れていて,客が減ったのだろうなと感じた。

15年以上を経て,当時から店を続けている食堂は,結局,地元の小さな商店街に長年開いている店がほとんどだ。「継続は力」というたとえよろしく,継続する食堂は何らかの力を保持しているに違いない。

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