電気グルーヴをはじめて見たのは新宿西口にあった頃のロフトで,たぶんソニックスカイの対バンだったのではないかと思う。思いっきりニューオーダーのフレーズをサンプリングしてるのが格好よかった。ワンゲルの恰好をしたファンが前列に陣取り,何だか面倒くさそうなので,中ほどで見た記憶がある。
その後,冗談画報に出たのをテレビで見て,あとはネット時代に入って,過去の動画を漁るくらいのことしかしていない。
この日は,とにかく電気グルーヴみたさの観客が多かったように感じた。No Lie-Senseがそれなりに長く演奏して天候悪化で以下中止,などということになりかねない空気だった。
で,ノンストップで畳み掛ける音とビデオにあちこちで踊りまくる姿。圧巻だった。
奇妙礼太郎は,先にも記したが,忌野清志郎が舞い戻ってきたかのような声の出し方が印象的。町田町蔵もそうなのだけれど,あの声の出し方のコツをつかむと,何かが開けるような気がする。このあたりも踊りまくる姿が続いていて,でも,これはティンパン~キャラメルママ系だなと思ったのも,先に記した通り。
高橋幸宏の2つ目のバンドは,なにせ「Key」からはじまってBPMの速さに気合を感じた。ただ,いかんせん音が厚すぎる。天候は回復してきていい塩梅になったものの,あと少し音を薄くしてもよかったのではないかと,そう思った。
アンコールの2曲もそうだった。
「Cue」がはじまってしばらく,演奏をBGMに駅へと向かった。
愉しいフェスだった。