DJ

新宿西口からバスで出て,高円寺陸橋を左折,環七をしばらく進んだあたりで仕事があった。数年前,娘の音楽発表会のため,2年続けて,この界隈の小体なホールにきたことがあるものの,土地勘はまったくない。そのときも,夕飯は中野まで出てとった記憶がある。

仕事を終え,昼飯を食べようと商店街に入ったものの,孤独のグルメよろしく,旨そうな店どころか,商店街と名がついているのに店が少ない。カウンターと数卓のみのカフェがあったので,とりあえず中へ入った。

ランチのパスタとアイスコーヒーを頼み,読みかけの『雑司ヶ谷R.I.P.』を捲る。と,スーパーカーの曲が続けて流れてきた。有線ではないだろうし,FMやインターネットラジオっぽくもない。その後は違うバンドの曲になったので,店のBGM用に選曲したもののようだった。

運ばれてきたアンチョビとトマトのペペロンチーノは,辛さよりも量の多さに圧倒されてしまい,文庫本もそこそこに,食べ終えるのに苦労した。

勘定を済ませる際に,スーパーカーが好きなのか尋ねてみた。

「お店を開くといったら,友だちが選曲してくれたんです」とiPod miniを目で指した。選曲して,そのままiPod(mini)をプレゼントする。その感覚がやけに新鮮だった。

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