彼らは廃馬を撃つ

某日 ホレス・マッコイの『彼らは廃馬を撃つ』が白水Uブックスから再発されるというので,休みに会社へ出かけるついで久しぶりに午前中の書店で本を探す。ところがまだ入荷していないとのことで肩透かしのまま事務所へ。
校正の発送作業を済ませ,夕方に事務所を出た。そのまま午前中に行った書店に入ると棚に並んでいる。一冊とって池内了の新書と合わせて購入。少しだけ部屋を片付けた。

某日 昨日やりのこした校正の発送,一件分を済ませるために午前中は事務所へ。早々に切り上げ,池袋で昼飯をとり家へ帰る。夕方に自宅から本・雑誌6箱が届くので,スペースを確保しなければならないのだ。夕方までかかって整理を済ませたところに箱が届いた。少し横になり,夕飯は高田馬場で初めて入ったビストロへ。

『彼らは廃馬を撃つ』は,矢作俊彦『神様のピンチヒッター』のタイトルの元になったと称される小説だ。ただ,サイトにアップしたとおり,この小説「NOW」初出時のタイトルは「神様の代理人」。ストーリーに若干の共通性はあるけれど,それはタイトルが示すところが共通なのだから「元になった小説」といわれると,どこまでそうなのかわからない。
長くない小説なので,読み終えた。その感じは矢作俊彦の小説とかなり違う。「ぼくはぼくだからぼくなんだ」という男の子のちっぽけな考えが,富と名声を求めてまったく無意味と化す不条理な世界とその幕引き。心底,アメリカ人とさよならを言う方法を探したくなる。そのやりきれなさを,そのまま抱えたままアメリカン・ニューシネマの一本として映画化されたそうで(未見),全体,アメリカン・ニューシネマって疲れるからあまり観たくないのだけど,これは観てみようかなと思った。

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