憲法

筋金入りのアマチュア・フォークミュジシャンとはじめて会ったのは名張の赤目だ。そのことは以前,日記のどこかに書いた。一時,同じ職場で違う仕事をしていたことがあって,その頃,何度か麻布十番で飲んだことも書いた筈。

彼が会社を移ったため,年に数回,酒場で会うだけの何年かが続いた後,昨年,メールが届いた。憲法記念日にフォークジャンボリーがあるので来ないかというのだ。場所は久喜で,物見遊山で出でかけた。今年も連休前にメールがあった。まるでどこかの団体のようだけれど行くことにした。

今年は加須で開かれると聞いても,しかし,それがどこなのか見当がつかなかった。上福岡とか加須とか,埼玉県は近場だというのに,足を踏み入れたことのない市がいくつもある。

池袋から湘南新宿ラインで北上し,久喜で東武線に乗り換える。さらに3駅北上すると加須に着く。当日は羽生の先で人身事故があったそうで,東武線のダイヤが乱れていた。この沿線にいくつもあるような駅前の景色。数分歩いた神社の向かいが会場だった。

昨年の会場に比べるとかなり上品なフロアだった。予想より早く着いたので,二組目の“表現者(出演者のこと)”から見ることができた。

物事には“エイトビートの壁”がまごうことなくある。何を表現してもエイトビート以上にならない人は少なくない。16ビートは,だから少なくとも戦後発明されたあらゆるもののなかで三本の指に入るくらいの大きなものなのだ。ただしフォークのスリーフィンガーは妙なもので,せっかくの16ビートをエイトビートに嵌め込んでしまう。そんなことを考えながらステージを眺めていた。(つづきます)

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