夜と霧の隅で


26日未明に悲惨な事件の報。相模原の障害者施設で,元職員が入所者を殺傷する事件が報じられた。

当初から,複数の視点で報道があった。1つは,「元職員による犯行」という点に光を当て,いかに介護現場が大変であるかという論点。

また,障害者施設のセキュリティの脆弱さを指摘する報道もあった。

それらを何とかしなければならないのは当然だろう。とはいえ,容疑者による,まるでナチスのT4作戦のような話が出てくるに至り,論点もなにも失せ,頭を抱えこんでしまった。メサイヤ・コンプレックスの発露は,対人援助職がもっとも気をつけなければならないことだろうに。

一般化しうる教訓を得なければならないとはいえ,これは特殊な犯罪だと思う。

今回の事件で顕在化したものは,弱者排除ではなく,優生思想。正常とか健康が幅をきかせると,そこに追従する者が出てきて,結果,ろくなことにならない。正常や健康は除外診でしかないはずなのだけど。

優先思想は、結果として弱者排除を生じるものの、効率性と狭義の美意識が先立ってその根底にあるような気がする。

健康と正常で人を絡め取ろうとする。迷惑で済まないから,たちが悪いし恐ろしい。

効率性と美意識をフラットにするには「慣れ」以外ないのだが、その土俵がしつらえられないのが辛い。

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