移動

午後から,義父の家を片づけに出かけた。年内にきれいにする必要があり,限られた時間で,どこまで整理できるか綱渡り。

家全体の整理は義弟さんにまかせ,本や箪笥のチェックを済ませた。家族が暮らした家を更地にするには,切り捨てざるを得ないもののほうが多いことを思う。残るものは限られている。残したいものは際限なくある。

隣り合わせの居間と茶の間にそれぞれ配置されたテレビとブルーレイレコーダーのうち,片方を梱包する。義弟さんの車で家まで運んでもらった。家のテレビより大きく見えるので使わせてもらおうと携えたはいいが,家に帰ると同じ32インチだった。Mac miniを買おうかどうか悩み,結局,選んだのは少しスペックを上げたmouseのminiだ。

最寄の駅まで歩いて数分。商店街で日常の買い物は事足りる。自転車で新宿や池袋まで行けない距離ではない。そうした土地に20年近く住むと,日常,車の必要性を感じることはほとんどない。娘が小さい頃,夜間に病院の救急外来に行くときも,タクシーが手当できないことなどなかった。

義弟さんの車に荷物を積み,家まで送ってもらう途中,久しぶりに夜の青梅街道を上った。車中で娘さんが免許をとった話になり,それがマニュアル免許だというので教習所で珍しがられたのだという。いきおい話は高齢者やオートマ車の事故報道になる。昭和の終わりから平成のはじめにかけての数年間,伸浩のレヴィンを運転したときの記憶が蘇る。

移動の問題なのだ。

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