東京都美術館


回復までもう一歩くらいの感じ。シャワーを浴び,家内,娘と待ち合わせている上野に向かう。上野精養軒で昼食をとり,東京都美術館で「バベルの塔」展をみる。雨が止み,人が増えてきた。入場まで20分待ちで並び,あっという間に後列で「入場まで40分待ち」のカードがあがる。

前回,ポンピドゥ・センター展に来たときも感じたのだけれど,東京都美術館の展覧会は,作品数が少なすぎる。その分,見せ方を工夫しているのはわかるけれど,動員人数からすれば予算が少ないとは思えない。

ブリューゲルの「バベルの塔」をいかに見るか,そこに焦点を絞った企画だとは重々承知の上,それでもブリューゲルで見たいのは「バベルの塔」だけではあるまい。そのあたりをきっぱりと切り捨てた構成をどう評価するかによるのだろう。

「バベルの塔」を見て,なんでもっと大きく描かなかったのかと感じたことが一つ。また,矢作俊彦が指摘したとおり,「未来は古びている」ことを示した絵なのだなと感慨深く思った。つくりかけにもかかわらず,あの草臥れた感じでは,できあがったとしたら全体はどんなふうに映るのだろう。年中工事をしている渋谷駅のようだ。

16世紀のオランダというと,スペインと覇権を争い,遠藤周作の『沈黙』というか,星野博美の『みんな彗星を見ていた』のほぼ同時代であって,他の絵を見ながら当時のキリスト教徒の振り切れ方も感じた。ちょうどキリスト教史を学んでいる娘も似たようなことを言っていた。

アメ横まで戻り,少し休憩して,家内の買い物に付き合う。松坂屋まで行ったので夕飯を済ませようと思ったら,店内に食堂街がない。しかたなく上野駅近くまで戻り,蕎麦屋の二階,クラフトビールを出す店に入って夕飯をとった。

空いた時間に石森章太郎の『番長惑星』をそれなりにていねいに捲っていた。

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