困りごと

iPhoneを忘れてきた。とはいえ,何も困らなかった。遠藤周作の『海と毒薬』を読み終えたのは,そのせいかもしれない。

19時過ぎに会社を出る。池袋で『海と毒薬』を読み終えて家に帰る。Amazonから,追加で頼んだ本棚2本が届いていた。夕飯をとり,娘と一緒に本棚を組み立てた。膝上丈,計3本の本棚が並んだ廊下。積み重ねたままの本の山から並べていく。当然,これで収まる量ではない。娘の本も溢れているようなので,また買うことになりそうだ。

Webニュースでみた車いすを使っている人と飛行機への搭乗トラブルについて,TLにあれこれの情報が流れてくる。車いすを使っている人は困り,航空会社の担当者も困った。困りごとなのだから,解決策を探るのが第一だ。善/悪のレッテル貼りで消耗戦に陥るのは,もったいないな。

『海と毒薬』を読み終え,もう一度,川上武と山代巴の対談集を読み返してみようと思う。『沈黙』を読んだときにも感じたのは,遠藤周作は技巧で抱え込んだ世界のなかに問いを立てるということ。でも,それはあまり成功していないのではないかな。もちろん世界を抱え込んでも一向にかまいはしない。ただ,その世界のなかで立てる問いが不釣り合いに感じるのだ。下手をするとゲームと同じレベルで善悪を選択するような思考に嵌り込みかねない。それは遠藤周作が決して望んでいる事態ではないにもかかわらず。

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