WORLD HAPPINESS 2017

宮内優里の曲はYoutubeで事前にチェックした。というよりも,今回,はじめて耳にするミュージシャンの曲はとりあえずYoutubeで確認したのだった。宮内はループ使いのエレクトロニカという印象で,ステージでも,トラックを重ねながら曲を演奏した。

ロバート・フリップのフリッパートロニクスは結局のところ,音を重ねながらループトラックをつくり,その上にギターソロを被せるという原理で,今にして思えば,エレクトロニカと発想はかなり近い。フリップの場合,ギター以外の音を重ねないのが潔かったのだけれど,後のサウンドスケープ時代になると,音がとっ散らかってしまい,その分,面白さが半減したように感じた。

宮内は曲によっては,トライアングルやギターのボディを叩いた音をサンプリングしながら曲をつくっていく。とりあえず暑いだけのフィールドに清涼感は漂う。もちろん実際には涼しくない。せめて秋空のもとで聴きたかった。

このあたりからBエリア奥の芝生と木が茂るあたりに退散した。日差しさえ遮ることができれれば,海風は不思議と湿気を感じない。Narbarichと関取花の演奏まではそのあたりで聞いた。

アルコールを飲んでも,すぐに汗になって飛んでしまい酩酊感がない。不思議な感覚のまま,生ビールを買いに行く。食欲はそれほどないものの,メニューにチリコンカンがあったので一緒に頼んだ。海沿いの木陰で食べてしまう。

Narbarichと関取花を続けて聴きながら,こういうシャレたアレンジとリズム中心のミュージシャンが目立つようになってどれくらい経つだろうかと思った。若い頃のように拒否反応はさすがになくなったものの,でもまあ何でもないのだ,実際のところ。再び音楽は消費される。

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