函館

青森までは行ったことがあるものの、生まれてから半世紀を越えてなお、北海道に入ったことはなかった。

出張で年数回は日本中に出かけた20数年。北海道出張は管理者に確保され,その後は出張自体が減ってしまったため(出かけるのも面倒だ),いきおい今後とも仕事で北海道に行く機会はなさそうだ。

夏休みに家族で旅行しようということになった。北海道に行こうと決めていたものの,当初は札幌・小樽に出かける予定だった。ところが私がパンフレットのページを開き間違え,そのまま家内が旅行会社に行ってしまった。予約してきたのは函館旅行だった。結論からいうと,函館旅行にしてよかったと思う。

8時前の便で立つので5時起きで羽田に向かう。あまり揺れることもなく,機内ではJALの無料Wi-Fiサービスを試し,函館に着いたのは10時過ぎ。

今回もJTBのツアーを使ったのだけれど,まったくJTBの威光はおそろしいほどのものだ。ツアーで払ったのは交通費+宿泊代だけなのに,以下のサービスが付いていた。どういうしくみになっているのだろう。ガイドブックの出稿料の値引き(無料)あたりくらいしか思いつかない。

  • 函館空港で手続きするとホテルまで荷物(1つ)を届けてくれる(600円相当)。
  • 2日分のバス・市電共通一日乗車券(1,700円相当)
  • 函館山ロープウェイ往復券(1,280円相当)
  • ホテルチェックイン時にチーズケーキとドリップコーヒーサービス(?)
  • 函館駅近くの喫茶店でケーキセットサービス(700円相当)/他

特に一日乗車券は便利で,初日・2日目と,これを使ってあちこちを観て回った。

とりあえずバスで函館駅に向かう。函館空港から20分ほどの距離なので,11時前には着いた。風が強く,寒い。まだ雨は降っていない。娘がコンビニで用事を済ませた後,市電(路面電車)で十字街で降りた。坂を上りながら,家内と娘がところどころ店を覗くのに従う。途中で見つけた喫茶店・YAMAYOSHI COFFEEで遅めの朝食をとった。落ち着いた店内,ブレンドが独特の味で美味しかった。

八幡坂通を登り,突き当りを右に入る。再び店を覗きながら進み,旧函館区公会堂に入る。このあたりから自分が函館に来ているのか,長崎旅行の続きをしているのかわからなくなってきた。雰囲気が全体,長崎と似ているのだ。昨年から神戸,長崎,函館と,わが家の旅行先は,印象が少しずつ重なる土地のような気がする。

元町公園から旧イギリス領事館を見学した。紅茶を飲んで休憩し,坂を下る。市電で十字街まで戻り,赤レンガ倉庫街を観てまわる。ここで遅めの昼食。家内と娘を待つ間,しばらくうとうとしてしまう。17時過ぎまでいて,市電で五稜郭公園前まで行く。丸井今井店内の喫茶店サロン・ド・テ ペシェ・ミニョンで休憩。ホテルにチェックイン。

夕飯はホテル裏の呉竹本店紫季海仙。ふつうに食べると5,000円以上はかかりそうなお店だけれど,チョイ呑みセット2,000円という案内が目につく。ソフトドリンクも可というので入ってみたところ,おそろしいコストパフォーマンスのよさに茫然としてしまった。ビールにお通し2品。刺身の5点盛りに鯖のから揚げ。サラダにかれいの煮つけ,寿司4貫。申し訳ないのでビールをお代わりしたけれど,函館基準というよりも,この店のクオリティの高さなのだろうと思った。

すっかり満足して一日目を終えた。

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