赤い公園

赤い公園の新譜「熱唱サマー」を手に入れた。前作がオーバープロデュースのように感じたので少し不安だったものの,三曲目までを聴いてすっかり不安は払拭された。

全体,これまでにくらべてBPMが5くらいアップしているにもかかわらず,そのスピード感にもたれかかっていない。それが演奏上いちばんしっくりいったのだろう。

もともとリズム隊のセンスのよさには定評があったバンドだけれど,まあ,今作のリズム隊の暴れ具合は,“RED”の頃のKing Crimsonを思い出すくらい。前作に続きそこにギターまで一丸となるから,変幻自在な曲をバンドが操る様はなんだか凄い。

打ち込みを全面に出さなかったこれまでから一変,打ち込みをガイドに本編になだれ込むのは数年前に六本木で見たライブの冒頭を思い出した。あのときは,「木」のリフをデータに置き換えたものを鳴らし,そこにバンドが被っていくという始まり方だった。

とりあえずCDを一通り聴いて,ふろくの「情熱公園」を見た。メンバーより数年年下の娘は,バンドメンバー同士のやりとりの“あるある感”に何度も笑っていた。私はといえば,まるで大槻ケンヂが描く半自伝的小説の一場面のような光景の連続に,バンドっていいなとつくづく思ってしまった。

今作のレコーディング前にリードボーカルの脱退が決まったことを何かで読んだ。先入観なのだろうけれど,今年に入ってからのメンバー間のバランス,というかぎこちなさを感じてしまい,映像は酷なことをするものだ,とまったく逆の感想ももった。

日曜日のライブには家族揃って出かける。どのようなライブになるのか楽しみだ。

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