日常

昼過ぎまで暑いくらいだったにもかかわらず,夕方から雨。気温も下がってきた。

20時くらいに仕事を終えた。このところ疲れが非道いので,気分を紛らわせるために帰りに伊野尾書店に寄った。しばらく棚を眺め『介護危機‐「数字」と「現場」の処方箋』(鈴木剛宏),「波」をもらって帰る。伊野尾書店ではこのところ,A5判並製ヨコ組のソフトカバー(本文用紙は微塗工紙)という体裁の本ばかり買っている気がする。

矢作俊彦の『舵をとり 風上に向く者』を半分くらい読み終えたので,連載のときとどんなふうに変わっているか,クリアファイルを取り出した。先日,1冊108円で6,7冊買った「NAVI」から「So Long」の連載箇所を切り取ったので,一緒に出てきたもう一冊のクリアファイルも取り出した。

「So Long」が掲載された「NAVI」は10数冊並んでいて,もちろん休載があるのだから,すべてに掲載されているわけではない。1冊ずつページを捲り,掲載されていればざっと読む。読んだ記憶がある号は外して,それだけを買ってきた。

クリアファイルと切り取ったページを並べて広げたところ,見事に連載号数が繋がった。あまりのコピペの非道さに連載第19回を最後に「NAVI」を購入しなくなった。今回,手に入れた切り抜きは第20回からはじまっていて,1号(ブックオフに置いてなかった)飛ばして第29回まで続いた。

このあたりは当時,単行本は絶版,文庫本が刊行されていないかった『真夜中へもう一歩』から,かなり流用されている。もちろん『ロング・グッドバイ』としてまとめなおした際にはザックリと削られている。

子育て真っ只中,コピペ小説に毎月800円を出すのをやめてもしかたあるまいが,108円だったら,まあ揃えておいてよいかなという程度の関心だったけれど,それでも内容を追っていくと,これはこれで読めてしまうから不思議なものだ。

矢作俊彦の小説は文体がきっちりしているから,エピソードを入れ替えても,それなりに小説の体がとれてしまうのだ。そうやって何度も「眠れる森のスパイ」が使いまわされたわけだけれども。

続いて,連作短編を単行本と比べていたら,0時をまわってしまったので,慌てて寝ることにした。

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