Musician

お盆前に裕一からメッセンジャー経由で連絡があり,仕事を辞めてミュージシャンになると宣言された。元々,この選択のほうがぴったりしているとはいえ,半世紀生きた後にミュージシャンになろうというのはなかなか勇気がいることだと思った。

今年,喬史は探偵事務所を構え,裕一はミュージシャン。他の友人はほとんどが出版,医療関係だ。ひとり,和之が大学の准教授だけれど,会うたびに新しいアイディアを抱え込んでいるような不思議なフットワーク。

まだアマチュア枠で,それこそ10代のバンドから20代あたりのミュージシャンと同じ立ち位置で流れてくる曲は,キャリアの差が歴然とする出来で,昔の裕一の曲を聴いた身にすると,基本は変えていない。そぎ落としてシンプルにしすぎる癖があったあたりを,かなりそのまま残しているのは経てきた年月のためだろうか。

ボーカルをとることもできるのにボカロを使う。それもミドルテンポで高音を抑える。パレットに使う絵具の色を置き,それ以外には手を出さない態度のようなものだろうか。

Hooked Melancholia

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