高円寺

週明けの下版に必要な作業が残っている。日曜日でケリをつけたいので,土曜日の出勤はほどほどにする。この判断が,一事が万事をギリギリに追い込むのだろう。

16時に家内と高円寺駅で待ち合わせた。穂わ心でお茶をして,18時半に集合で,私はまず,アニマル洋子に。木村二郎の文庫本を買う。近藤書店では何も買わず,都丸書店で,映画「太陽は夜も輝く」のパンフレット。中央書籍で「ウォンバット」のvol.3,越後屋書店の3冊200円の棚に矢野暢の新書を見つけたので,残り2冊を懸命に選ぶ。古書十五時の犬も開いていた。リュックサックではなく鞄で出てきたので,買うのはこのあたりでやめにした。

娘もやってきて,八百屋とスーパーを巡り,パルに戻る。古着屋を見て,夕飯はmeu nota。長居しづらいようにだろうか,時間によってチャージをとるようになっていた。4時間まで時間ごとに料金が違っていて,それにしても4時間居座る人もいるのだな。学生時代に8時間,入れ替わり喫茶店というか,ファミレスのような店の一角を占拠したことを思い出した。途中,講義に出た奴が戻ってきたりして,最後には水まで下げられた。

東中野経由で戻る。

で,また島田一男の文庫を読み始める。

矢作俊彦「ビッグ・スヌーズ」は鶴見の場面が続く。英二が鶴見について吐いた辛辣なセリフが蘇る。「東京カウボーイ」に描かれた新大久保から高田馬場あたりの描写にどこか共通する雰囲気。「新潮」に連載小説って矢作俊彦しか掲載されていなくて,昔,治田明彦が「連載は小説家を食わせるための方法」と語っていたことを思い出す。「新潮」は矢作俊彦を養っているのか。

先月号の「,」と「、」の混在や,文意が通らないまま掲載されている文章があったり,単行本と雑誌では校正・校閲のレベルに違いがあるのだろうけれど,新潮社の校正・校閲って斯界にその名が轟くものだった。過去形か。下手すれば二玄社や早川書房の雑誌レベルのゆるい校正のまま,刊行されているように感じた。こういう穴をあけたままにしておくと,屋台柱を食い潰されてしまいかねないのではないだろうか。

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