ホームルーム

朝から曇り空。天気予報では夕方には雨,夜は雪になるとアナウンス。そのとおりに,夕方降り出した雨は,19時くらいになると強い風が加わり勢いを増す。

19時過ぎに会社を出た。昨日,あれだけ書いたにもかかわらず,飯田橋のブックオフに寄る。一応,屁理屈とともに経過を残しておく。

テレビドラマ「3年A組」の第1回をつい観たものだから,その後も日曜日の22時半になるとリモコンのスイッチを入れてしまう。先日,主人公の教師が致命的な病いに罹っているような場面があり,思い出したのが聖日出夫の「ホームルーム」というマンガだ。

小学4年生くらいまで,ほとんどマンガを読んでいなかった私は,昭和50年代になるとぽつりぽつりとマンガ雑誌を手にするようになった。週刊少年サンデー増刊号をどうした経緯で読み始めたのかまったく覚えていないが,読み切り形式で,そこそこの分量で1話1話展開されるマンガに,大人びたものを感じたのかもしれない。

気に入ったマンガは,雑誌本冊から切り離して,束ねて机の抽斗に押し込んだ。高校生になると,マンガと文庫本,レコードでほとんど一日は終わっていたので,少し前に切り離したマンガを引っ張り出して,ときどき読み返した。その束のなかに「ホームルーム」が何話かがあって,聖日出夫は後に別のマンガで有名になるものの,私には「ホームルーム」のほうがよっぽど印象的だった。

そんなことを思い出し,Amazonを検索してみたところ,昭和60年に刊行された3巻本が出てきた。すぐさま買ってしまった。昨日,その便の不在届が入っていて,再配達を依頼するより郵便局の本局まで取りに行こうと思った,と,ここまでが前段。

この天気だから東西線で行こう。とすると,高田馬場から1駅だけ乗るのは惜しい。飯田橋で南北線から東西線に乗り継ぐとき,専用の改札を通れば,出場後30分は時間が空く。飯田橋のブックオフは南北線を上がった改札を出て近くにある。あ,1月31日だ。

というわけで,丸ノ内線から南北線に乗り換え,改札を出て,30分かけずにブックオフを覘き,東西線の改札を入り,落合まで行った。ブックオフではルブランの『813』『続813』が108円だったので,もう1冊と併せて購入。落合で下車し,郵便局で荷物を受け取る。雨がかなり強い。上落中通りを歩いて,炭火焼の店に入る。夕飯を取りながら読み始めた。

連載から7,8年遅れた昭和60年に刊行されたため,カバーの折り返しに武田鉄也がコメントを寄せているのに消沈してしまう。連載をすべて読んだかどうか記憶は曖昧だ。

家に戻り,寝る前までかけて3冊読み終えた。前半は,ページ配分のためか,わかりづらいかったり,感情移入できなかったりしたものの,徐々に巧みになっていき,最終回で記憶が蘇った。確かに,こういう物語だった,と。

水島新司が魅力的だった時代を踏襲した線といい,ていねいな風景描写といい,懐かしさだけで評価するのは惜しい面白さだった。

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