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仕事で一日,原稿整理。加えてデータ整理と地味に過ぎる。決して派手なほうがよいわけではない。

駅前の書店で『プレイボール2』の5巻を買う。4巻買っていないような気がしながら丸ノ内線で読み進めた。

芳林堂書店を覘くが『ヴィータ』は入っていない。『プレイボール2』4巻を念のため買ってみる。読書会の課題本『 わたしは英国王に給仕した 』も併せて。1cmもない厚さの文庫で1,200円。本は値上がりしていなさすぎるのでこれくらいが妥当かもしれない。

家に帰って確認したところ,『プレイボール2』4巻はやはりすでに買って,読み終わっていた。

50歳を越えたあたりから,学生時代の友人とまた会うようになったくだりは以前,書いたはず。ロックミュージシャンが50歳を過ぎたあたりに,昔のバンドを再結成しはじめるのを,どうしたものだろうと感じていたけれど,自分が50歳を過ぎると,その感じがわからなくもない。共通の前提に対する了解を吹っ飛ばして,話が成り立つのは楽なのだ。加えて,しばらく会っていなかった間に,それぞれが面白がったものを紹介したり,紹介されたりすると,だいたいが面白いという反応だ。

30代,40代で遠のいてしまう,そうした感覚が,50歳前後になると戻ってくる。ただ,繰り返すわけではなく,それぞれが背負っているものを横目に見ながら,それでも,その感覚を面白がってしまうような妙なバランス感覚を伴う。

矢作俊彦と大友克洋による「気分はもう戦争」の新作が発表されると知り,彼らは60代とはいえ,そんな感じで始めたのかもしれないと思った。刊行日が待ち遠しい。

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