水戸

1年半ぶりに赤い公園のライブを観た。

「はっきりと記憶している」と限定した上で,水戸に行ったことは一度しかない。デパートの改装補助アルバイトのためで,そのときは1日中ビルのなかにいたはずだ。町中の様子がどうだったか何一つ記憶はない。北関東の県庁所在地ということで,前橋,宇都宮と比べてしまうのだけれど,そのなかではいちばん面白そうな町中の様子だった。

家内,娘と午前中に上野から常磐線に乗り,昼前,水戸に着いた。駅ビルを少し眺めた後,誤って南口に出てしまう。引き返して,北口を通り沿いにぶらついた。古くからの店がそこそこ残っていて,その間を新しい店が少し補っている感じ。パン屋2軒をまわることにして,その間に喫茶店で昼食。暖かい。

2軒目のパン屋で買い物を終えた後,ライブハウスの位置をチェックしようと歩き出したところ,ここでも大幅に行き過ぎてしまった。引き返して,京成百貨店のサザコーヒーで休憩。

16時半ギリギリにライブハウスに着く。番号順で呼び出されるのが普通のはずが,どうしたわけか列が伸びている。しかたなく並んだものの,しばらくしてすでに番号順に客入れが始まっているとわかり,あわてて受付まで行く。70番台のチケットを150番台くらいで入ることになった。

縦長,フラットなフロア,高さのあまりないステージ。満員でライブが始まった。

出だしから2曲,新曲が演奏される。新しいボーカリストは,とてもよい感じに嵌っている。既発曲も,決しておさまりよさに力点を置いているわけではない様子が伝わってくる。全体,コーラスとボーカルの相性がよいのか,以前に比べるとビートルズっぽい感じのコーラスワークに聞きごたえがあった。

後半で「私」が演奏され,あのボーカルスタイルはさすがに踏襲できないのじゃないかと思ったものの,見事に歌い切った。

Youtubeで発表されている2曲はかなり慣れたもので,「消えない」の冒頭にアレンジしたリフを突っ込んできたのには驚いた。最初,キーを変えて演奏するのかと思ったのもつかの間,すぐに動画と同じリフに移る。間違いでもないだろうし,ファンにしてみれば出だしが鳴っただけですぐにわかる曲の,その出だしにキー違いのリフをもってくるのだから,これはかなり冒険だ。オーラス2曲目だったか,新曲の中間,ギターソロの無茶苦茶なフレーズといい,以前に比べるとライブならではの演奏のウエイト(妙な表現だが)を大きくなったのだろう。娘に「サイダー」,ちょっと走ってた? と尋ねられたけれど,同期しているわけじゃないんだから,少しぐらいテンポが走っても,だからってどうこういうことはない。

それにしても,リズム隊,ギターとも,以前の「ビジュアル系の多様さの範疇」からかなり逸脱して,まったく独特のアンサンブルになった。平沢進とコラボしたら,無茶苦茶面白いものができそうなんだけどなあ。

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