禁じ手

タイムラインで見かけたにもかかわらず,検索しなおすと出てこない投稿のひとつに,1)メールで自分のことを「小輩」と書く,2)SNSのアイコンが自分の子どもの頃の写真,あといくつか項目があって,これらに複数あてはまる人(おおむね男性)はパラハラだったかサイコパスだったか,そちらに走りがちというもの。

そのなかに「『拝復』と書く」もあったのではなかっただろうかと思ったのは,数年振りにメールした知人からの返事に「拝復」とあったからだ。こ奴,そんなふうに書いてよこしたことあっただろうか。拙い記憶をたどってみても思いつかない。

仕事上でやりとりするこの知人が,ここ数年でパワハラしてそうな社会人に変貌をとげたのではと想像すると,女性とはいえ,でも,なんだかしっくりおさまってしまうから不思議だ。

投稿にあげられた傾向(手元にリストがないので記憶頼りでしかない)に,何か共通するものがあるかもしれない,と昌己に話したことがある。彼はそんなものかなくらいの反応だったものの,手がかりくらいは見つかりそうな気がした。手元にリストはないが。

狭い世界だから,那智君は彼女と同じ職場に勤めている。11月に,踊ってばかりの国のライブに行くことになっているので連絡したところ,会社の若手を連れてきてよいかとの返信。いわく,会社帰りに一緒になったはよいが「居場所がない」「いなくなりたい」と。「バンドでドラムでも叩いたら気分が変わるのでは」と伝えても,およそ洒落になりそうにない。「音楽は君のみかただよ」と歌うバンドがあると伝えたことに唯一関心をもったようで,そんなことで,よろしくお願いします,という。

私は徹を誘ったので,久しぶりに家族以外の大所帯(といっても4名)でライブに行くことになっている。よもや,那智君のところの若手を痛めつけているのが彼女ではないだろうか,と妙な勘繰りに陥ってしまった。そんなことはないだろうけれど,「拝復」って,意外と場違いなインパクトがある言葉なのだ。禁じ手なんじゃないか。

那智君の「バンドでドラム」というくだりは,以前,聞いた記憶があるフレーズだと思ったら,自分の言葉だった,まだ,彼女のキャリアが定まっていなかったころ,私も同じように助言したことがあったと思い出した。

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