週末

土曜日は日曜日の準備の日。でいいのかどうか。

午前中遅めに起き,朝食。家内と娘は午後から展覧会を見に行くという。洗濯を済ませ,布団を干す。まだ,日曜日の準備は始まらない。その後,風呂に入って,軽く昼食をとる。本を少し読み,ようやくみちくさ市の準備を始めたのは夕方近くになってから。

今回の目玉,芝木好子『洲崎パラダイス』(集英社文庫)を引っ張り出し,他の本を選ぶ。1/3は宇都宮のオリオン☆一箱古本市に並べたものからピックアップした。三つくらいの本の山ができて,データをエクセルに打ち込む。70冊にやや足りないくらいの冊数で,値付けをしていく。数年前までは100冊近く抱えて持って行ったものの,結局のところ,売れる冊数はあまり変わらないことに気づき,今年は全体,抑え気味にしている。

家内と娘は夕飯を食べてくるというので,着替えて,洋食ぺいざんまで。相変わらず混んでいる。店の雰囲気は,前のおじさん時代のほうがはるかによい。まあ,まわりを含めた時期も影響するのだろうが。

家に戻り,値付けの続き。22時をまわったころに終わる。家内と娘が帰ってきたので,値札切りを手伝ってもらう。こまかな準備を終え,1時くらいに眠る。

まだ更新していないものの,日曜日の様子は別のサイトにアップする予定。9時半過ぎに家を出た。冊数を抑え気味なので,移動はそれほど大変ではない。受付を済ませ,一日終えたのは16時。

家内と雑司ヶ谷から明治通りに出る道のカフェで休憩する。池袋経由で帰る。どう考えても理不尽なのだけれど,宇都宮のオリオン☆一箱古本市よりも疲れた。2時間ほど眠り,夕飯。

みちくさ市に並べたものの売れなかった西田敬一・本橋成一『サーカスがやってくる』(旺文社文庫)を捲っていた。ふと「人間雑誌」創刊号を引っ張り出すと,両者の原稿・写真が並んでいる。日本のサーカスの歴史について,本誌に掲載された西田敬一の原稿,聞き取りは貴重な資料だ。

石森章太郎が「週刊少年マガジン」に連載した『多羅尾伴内』の何話目かにサーカス団を舞台にした事件があって,不思議な感じがしたことを思い出す。江戸川乱歩の少年探偵シリーズをなぞるわけでもなく,80年代の丸尾末広というか寺山修司経由のサーカス団でもない。マンガ的ではあるもののリアリティはそこそこある。原作は小池一夫。

『サーカスがやってくる』に収載されている,あるサーカス団の終焉の様子は,物語としてとても魅力的なものだ。悲壮ではあるものの,そこからサーカス団の暮らしが透けてみえてくる。中井英夫が小説にすべきテーマだったように思う。

寺山経由で大槻ケンヂによる一連のサーカス作品が登場するのは,昭和の終わりから平成の初めにかけてのこと。このあたりから,サーカスは,なにがしかのリアリティをはく奪されてしまったのではないだろうか。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Top