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朝から丸の内線でなにがしかのトラブル。池袋駅を20分ほど出発できずに通勤客がたまる。大混雑の車内,先に入った40代くらいのサラリーマンと思しき男性が進行方向に向いて,ドア角の位置で地蔵のように陣取り腕を組む姿。その後,続々と突入する通勤客にもかかわらず,地蔵すれすれのあたりで混雑は自制されているかのようにみえた。

不思議な光景だ。あの位置で腕を組んだからといって満員の客に押されないことはあり得ないだろうから,風体がものをいうのだろうな。というようなことをつり革につかまりながら想像する。

17時半頃まで仕事をして早めに会社を出た。駅前のクリニックで咳の対処薬をもらって帰ることにした。前回よりはるかに多い患者が待合室にたまっている。週後半に外来担当の医師はていねいな診察で人望があついのだ。ただでさえ流行している風邪のなか,なおさら患者は集まる。

それでも30分くらいで呼び出され診察室に入る。漢方薬とともに何種類かの薬を処方された。ついでに舌下免疫療法用薬がタブレットに変わるタイミングなので薬だけ処方を受けた。

薬局で薬を受け取り,丸の内線に。新大塚駅に入る途中で急停車する。ホーム上非常停止ボタンが押されたというアナウンスだけど,狭い構内に不気味なサイレンが響く。幸い大勢に影響はなく,数分遅れで池袋駅に着いた。下落合駅で家内,娘と待ち合わせていたものの,少し遅れてしまったので,定食屋に現地集合ということにした。先に家内と落ち合い,席を確保した。しばらくして娘がくる。

夕飯をたべ,近くのコンビニに寄って,家に着いたのは21時を過ぎていた。

読書会のベスト本アンケートがあったことをすっかり忘れてしまった。迷ったあげく島田一男『警察医』(春陽文庫)にしてしまった。矢作俊彦の読み返しはさておき,今年,とにかく島田一男の小説はよく読んだ。――そんなに読んでいのか,ときどき自問しながらも読んだ。別に犯人を探して読んでいるわけでない。ストーリーよりも場面場面の文章と,そこに盛り込まれたある種,百科全書的な知識が面白くて読んでいるので,読み返すのはまったく苦ではない。

だけど,それでいいのかとは思うな。

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