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在宅勤務の一日。7時くらいに起きて食事。8時から仕事。メールをチェックし,添付ファイルに手を入れる。10時前に家内が出勤したので,テレビでYoutubeを流しながら校正。娘が起き出し,少し休憩。昼を買い出しに出る。暑い。お弁当で昼食を済ませてから,仕事の続き。入稿前に手入れを依頼した章,読み直すと,まだまだ読みづらい。17時すぎまで10数ページに手を入れた。

習慣になってしまったのだろうか,18時くらいから1時間ほど眠る。家内が帰ってきて,夕飯をとる。テレビを観て,0時過ぎに眠る。

STORESには,シムノンと森真沙子を登録した。少し前に書いたはずだけれど,初期の森真沙子はとても面白かった。誰が推薦していたのか覚えていないけれど,昭和60年代に入り,小説がかなりつまらなくなった時期に,森真沙子の新刊をたのしみにしていた時期がある。『青い灯の館』は日野啓三の『抱擁』とともに,1980年代に国内で描かれたにしては本式の(何が本式から問わないままで)ゴシックロマン小説だった気がする。

『水晶の夜』は五木寛之の『戒厳令の夜』に通じる仕立てだった記憶がある。他にもその手の小説があった。登場人物に容赦ないのは後の絲山秋子に通じる。ここ四半世紀再読していないので,あくまでも当時の記憶をたどるとではあるが。昨年,『悪魔を憐れむ歌』を読み,舞台設定を1980年代に置き換えてみたくなったのが「Another Game」を書き始めた動機だったことに気づいた。『ハイ・フィデリティ』の時代設定を10年位後ろ倒ししたくなった読後感に,それはどこか似ている。

森真沙子はその後,ホラー小説を書き始め,注目を集めたらしい。さらに時代小説に軸足を置くようになってから,地道に(というのだろうか)読者を増やしているそうだ。このあたりの作品はまったく手にしていないのでよくわからない。

昭和50年代を通して,新旧おもしろい小説にいくつも出会った身としては,昭和60年代に入ってから,小説がすっかりつまらなくなった苦い感覚を思い出す。あの頃から,書店よりも古本屋で本を探す割合が増えたのではないだろうか。以後,平成5年くらいまで,新刊に触手を動かされることが減ったのだ。

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