Theatre

台風10号接近のニュースが流れるなか,徹の家で集まることになった。以前も,同じような天気のときに予定を立てた記憶がある。

したくをして,傘と『一本包丁満太郎』の続きを携え11時過ぎに西武線で拝島まで。八高線から横浜線を乗り継ぐ。昌己と伸浩はすでに到着していた。駅前の大型スーパーマーケットで酒とつまみを調達する。タクシーで徹の家まで行く。

とりあえず,改装した自宅をみてまわり,ラウンジで,「ひかりごけ」をBGMに肴をつまみながらワインを飲む。昌己は,中学時代,クラスの演劇で「ひかりごけ」をやったそうだ。さすがにハードすぎないかという声があがったそうだが,担任は「ひかりごけしかないだろう」と押し切った。百歩譲っても,中学生の演劇の台本は「ひかりごけ」以外にかなりあると思う。

1時間くらい話し,別棟のシアタールームに移動した。15時前くらいだっただろうか。「ハレンチ学園身体検査の巻」を,エースの錠がマカロニに殺られるあたりまで観る。続いて「宇宙船レッドドアーフ号」を2話くらい,ロジャー・コーマン「トレイシー・ローズの美女とエイリアン」の最初のあたり,「ゲンセンカン主人」と「日本一の裏切り男」を最後まで,「スターウォーズ」最終話は1時間くらい。当然,21時過ぎになる。19時くらいから間欠的に非道い雨で,落ち着くのを待ちながら映画を観ていると,雨がおさまる時間がだんだん少なくなってくる。久しぶりにワインを飲んだので,頭が重い。22時前にタクシーを呼び,帰ることになったが,今度は,この雨のため,電話が繋がらない。

なんとか一台調達して,駅まで行き,中央線で帰る。

徹の家の居心地のよさは,余計なものが何もないからなのだろうか。シアタールームで4人,くだらない映画を観ていると昔,徹が借りたアパートや公団を思い出した。40年近く経て,変わらずつながる感覚というのは傍からみると何でもないこととはいえ,すごいなあと。

入籍しても生活スタイルが変わらないし。私や昌己は早く仕事を辞めたくてしかたなく,徹と伸浩は老後の生活を意外としっかり見据えている。あと10年は働くのだから,と。あと10年は長いなあ。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Top