Into The light

2日くらい前のことにもかかわらず,きっかけはすでに覚えていない。YouTubeのページを開いて,Siouxsie And The Bansheesの“Into The Light”を検索した。タイムラインの何かの投稿に触発されたのだっただろうか。

聴きながら,なんだか胸が詰まりそうになってきた。ロックが発明でまだ歳を重ねようとしていた時期の大発明がいまだ古びていないことに。終始,これがニューウェイヴだという音がひたすら続く。

昌己と週末,スタジオに入り,次の発明を考えていた時期のことだ。もちろん,テクニックはなくとも発明はできると確信だけはあった。昌己がニューウェイヴの代表曲としてあげたのは,PiLの“Flowers Of Romance”で,そこからの連想でMonochrome Setの1st 1曲目のバンド名と同名の曲もあがったと思う。私は“Into The Light”を上げた気がする。

ユニゾンで変則的なリフを刻むリズム隊,キーボードレスとは思えないほど変幻するギター,いつもはやや下がり気味のボーカルがここではぴたりとキーが嵌る。クラップは入りそうなところでライドが鳴り,ハイハットではなくタムが連打される。

この発明をきれいにトレースしたのが少し遅れた時期の日本のバンド,Zeldaだ。特にギターはジョン・マクガフにハードロックテイストを足したようで,見事に嵌っていた。

Bansheesはこの後も数年,いくつもの発明を披露するのだけれど,少しずつアルバムのなかで曲の出来の差が激しくなった。“Through The Looking Glass”までとそれ以降で分けたほうがよいかもしれない。

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