10/20

下書きに残したままだったので,とりあえず書き足して。

19時くらいまで仕事。高田馬場で下車,休憩して帰りにブックオフに寄る。夕飯をとり,YouTubeをみたり,というか,他にすることもない。

矢作俊彦が小説家として登場した頃,また,中期に単行本が文庫化された頃,「エースのジョーに憧れた少年が,そのまま大人になってそこにいた」「裕次郎の背中を見て育った少年」(たぶん,こんなふうに)などと書かれたことがある。彼は日活アクション映画全盛期をリアルタイムで見ていない世代だと,それほど多くない矢作俊彦について語られる機会で,何度か言われた。「アゲイン」公開時に「キネマ旬報」の座談会でも,「リアルタイムで見ていないことが奏功した」云々と言われたはずだ。

リアルタイムで見たかどうか,それはたぶん5年程度の差だ。しかし,10代までの5年の歳の差は大きい。ところが当時,30代に入ったばかりのこの小説家は,怠惰と二人三脚で飲み歩きながらも繰り返し書き続け,いつの間にか5年の差をなきに等しいものとした。

赤い公園があと5年早くデビューしていたら,捉えられ方は違っただろうか。5年では足りない気がする。10年早くデビューしていたら(もちろんメンバーの歳のことはさておき),変わっただろうか。光速と音速のタイムラグを,このバンドは絶えず抱え込んでいる気がする。

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