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ドタバタ。下版後に表紙の面付けが逆だったことに気づき修正。雑誌の広告をつくり,打ち合わせ。疲れてしまい,18時に会社を出る。伊野尾書店で「新潮」と「散歩の達人」を買って帰宅。夕飯をとり,テレビを観て眠る。

矢作俊彦「ビッグスヌーズ」はチャンドラーの『大いなる眠り』であれば,当に連載終了のところ,解決に向けて,手がかりを積み上げていくところで,ここ数回,長くなっている。無理に引っ張っている感じはせず,今月号のやりとり,ベトナム戦争のくだりやNISO,とは呼ばなくなった部署のかかわりへの示唆,ベ平連の動きとの絡みなど,「リンゴォ・キッドの休日」から『THE WRONG GOODBYE―ロング・グッドバイ』までとストレートにつながるテーマが描かれ,面白い。早く完結し,単行本でまとめて読みたいと思う一方で,今月号のような会話文を毎月,読めるのなら,早く完結しなくてもよいと思いもする。

二村永爾シリーズとは,公安と米海兵隊との狭間に翻弄された人物を通して描かれる基地と米国をめぐる街場の物語なのだなあと思う。それにしても,「チャイナマンズ・チャンス」で二村を内閣調査室に移してしまったのは,連載途中でゴロウ・スギウラシリーズに強引に変えてしまったためとはいえ,酷なことをしたものだ。

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