2009年11月
11月01日(日) ガールズバンド |
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娘が受験する予定の中学校の文化祭へ出かけるものの,家内と娘はバザーやら懸賞のある企画へ誘い込まれることしばしばだ。しかたないので,そんなときは軽音楽部のライブをみることにしている。 やることは四半世紀前と変わりない。黒い模造紙を暗幕代わりにして陽光を遮り,レンタルのPAとドラムセット。ミラーボールの代わりに40インチモニターを数台,積み上げれば,私たちが企画したときの教室の様子とほぼ同じだった。 曲は流行のもののコピーなのかもしれないが,まったく聞き覚えがなく,それでも最後まで聞いてしまうのは,ニューウェイヴっぽい,無理矢理の展開が心地よいからだ。 共通するのはボーカリストはホント,どのバンドも致命的だということ。 そして,みなガールズバンドであることも一緒だった。女子中学?高校だから当然といえば当然なのだけれど。 |
11月03日(火) そのうち |
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アップしたいのは,「百愁のキャプテン」と「エンジン」,「ウリシス911」。香港やベトナムに関するエッセイ。90年代,テレビガイド雑誌やビジネス雑誌に載った連載エッセイは,結局,追いかけられなかった。漫画版「東京カウボーイ」の1回目は手持ちがあるものの「さよなら20世紀」がはじまったときは結局,「週刊アクション」を買わなかった。 「チャイナマンズ・チャンス」は何だか危ない匂いがしている。 |
11月07日(土) 犬なら普通のこと |
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ラストの数十ページの畳み掛けが面白い。それにしても,矢作俊彦が早川書房からの単行本を出すのは『リンゴォ・キッドの休日』以来だということに唖然とした。この機会に「エンジン」をまとめてもらえるとうれしい。 連載のときにも感じたが,この物語をヨコハマに置き換えて読み替えると位置関係がそれなりに想像つく。 |
11月09日(月) 店 |
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日中,都内の電車に乗っていると,聞こえてくるのは中国語や韓国語。見渡すと高齢者と外国語を話す若者の姿ばかりだ。それが何だか清々しい。 街中で食事をとろうとすると,中華料理店とインド・パキスタン料理店が目につく。潰れたダイニングバーがインド料理店に変わる様子を何度も目にした。 結果,夕飯は中華料理店の定食か,カレーという日が続く。 |
11月11日(水) グノシエンヌ |
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当時の空気を思い出すには,グノシエンヌを一通り聴くのが手っ取り早い。さまざまな場面で第6番が鳴り響く。 |
11月13日(金) 聞く |
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聞き耳をたてる,隣の会議の様子に。盗み見る,彼らの契約書を。話されない理由を尋ねる。そんなふうにしながら年を重ねるのは何ら特別なことではない。 最近まであたりまえに思っていたのは,だからそんなことではなく,聴いた,見た責任を自らもつことについてなのだ。 聴いたことは自分に関係してくる。見たことを見なかったことにはできない。見たこと,聴いたことについて,自分に何ができるかを考え,判断する。無茶なことをした友人たちは,思えば,その一線だけは共通してもっていた。 少なくとも,聴くことで,自分が抱えていた不安を解消するだけだったり,見てしまうことで,さらに不安を助長させるだけなんてことをするものはいなかった。 そのことが,私にとって幸せであったことを,今更ながら思うのだ。 |
11月15日(日) 2回 |
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年と取ったからなのだろうか,1回読んだだけで全体,理解できる本が少なくなった。『犬なら普通のこと』も2回続けて読んで,「ミステリ・マガジン」と比較して,やっと全体が理解できたというくらいに。 |
11月17日(火) 厨房 |
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喬史や徹,伸浩,昌己と久しぶりに飲んだのは,先日のこと。いきつけのタイ料理屋で,結局,看板まで腰を落ち着けてしまった。 厨房で調理をするおばさんにオーダーしにいくと,古びたパーテーションの上に,ビニールに包まれた血の塊と砂色の甲羅がみえた。 「おばさん,これ,トリ?」 「おしいよ。こっちはカニ。殻までぜんぶ食べられる」 「ソフトシェルクラブ?」 「ぜんぶ,食べられるね」 「旨そうだね。それ出して」 そんなふうにしてソフトシェルクラブのグリーンカレー炒めとでも称すべき一皿が私たちのテーブルに登場した。もちろん旨かった。 最近はソンタムとパッタイをちゃんぽんにして食べるという技を身につけたので,甘辛酸っぱいのバランスが,口のなかで調整できるようになった。これは進歩だ。 |
11月19日(木) 読書 |
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喬史が私のアパートをはじめて訪ねて気たときのことだったと思う。書棚に入っていたレイモンド・マンゴーの『就職しないで生きるには』をみつけ,「お前もそんなこと考えているんか」といわれた。「本屋開くって話だけどね,それ」とだけ答え,たぶん喬史はその本を携えて帰った。しばらくして「読み終わったよ」と帰ってきた。徹は三一書房の『夢野久作全集』に「全集もってるのはやばいんじゃないか」という意味のことをいわれたはず。 最近,『河の旅、森の生活』(角川文庫)が100円で売っていたので,買い求めぺらぺらと捲っている。環境問題に難癖つけながら,ガソリンをガンガン食わせながら落とした財布を探しに行ったり,クレジットカードなしに続けられない旅が綴られていて,人待ちによむのにちょうどいい代物。 |
11月22日(日) したくないことはしない |
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「したくないことはしくてもいい」と「したくないことはしない」の違い。竹内敏晴さんの最後の本のなかで,このくだりを読んだとき,ああ,竹内敏晴だ,と思った。「からだを聴く」という言葉に対し「からだが聴く」と言い返されたときを思い出す。 |
11月25日(水) カッティング |
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吉田拓郎が加藤和彦のギターアレンジをとても評価していた話に出てくるのと同じセンスでつくられていることに,今更ながら気づく。 |
11月27日(金) ベースライン |
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以前,アズテックカメラ以前のアズテックカメラだと思うと書いたことがある曲。ベースラインがやたらと格好よい。 |
11月29日(日) リズム |
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これ と「サン・サルヴァドール」。 |
11月30日(月) トロカデロ |
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ほんとにジャスミン茶の香りを思い出すから不思議だ。 |
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