2010年8月
08月03日(火) 違和感 |
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「私が英語を教えた六年生の恵太君という男の子は,「アイ・アム・ケイタ」という言葉を復唱させようとしたら,長い間,じっとうつむいて黙っていた。「どうしたの?」ときいたら,小さな声で「そんな恥ずかしいこと,言えない」とつぶやいたのである」 長谷川摂子『とんぼの目玉』p.15,未來社,2008. 日活映画の登場人物の無国籍所以を思い出した。 |
08月16日(月) もろもろ |
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家族が病気になると,途端,生活のペースが変更される。しかたない。 |
08月21日(土) 書棚 |
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その病院の病棟ホールの書棚に置かれた本が凄い。『オイディプス症候群』があったから,へえっと思い,目を凝らすと,角川文庫版の『リンゴォ・キッドの休日』『マイク・ハマーへ伝言』,『ソフトバンク文庫の『サムライ・ノングラーダ』。源氏鶏太や山崎豊子が並ぶ100冊程度の書棚のなかに,こんなのがあるというのはなかなか。 |
08月25日(水) 今敏 |
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今日,亡くなられたという。 平沢進の音楽を大音量で聴くという邪な理由で映画館に入ること数回。「パプリカ」は面白かったけれど,「蒲田行進曲」を「映画好きが作った映画」などと訳知り顔で呟く同級生に近いメンタリティ(のほんの一部)には距離をおいたものの,どれも面白かった。 ひとつだけの自慢は「パプリカ」のWeblogで唯一,私のコメントに今監督みずからコメントを返してくれたこと。P-MODELネタなんだけど。 |
08月28日(土) 2B |
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最近の日記です。 「ミステリ・マガジン」の今月号を買ってリビングのテーブルに置いておいたところ,娘が読んでいる。ここ数か月,購入した後,面白そうなところを読んでいるようだ。 「『ドノヴァン,早く帰ってきて』面白かったよ。最後にパッとわかるの」 というのは片岡義男の小説のこと。面白いものは面白いでいいのだけど,中学1年生で片岡義男の小説が面白いというのも何だか。そのうち「おまえが『リンゴォ・キッド』や『神様のピンチヒッター』を初版で揃えているような娘に育てた覚えはないんだが」というような台詞をはくことがないように,とりあえず小路幸也の『僕たちの旅の話をしよう』を買ってきた。 |
08月29日(日) |
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今さらながら「新潮」8月号のよしもとばななの「どんぐり姉妹」が面白かった。検索をしないというアイディアで物語をつくりあげる手腕。 |
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