イッセー尾形のひとり芝居のネタに,結婚相談所を訪れるN響楽団員というのがある。
種村季弘のたとえではないが,制服は,人の社会的位置をイメージさせる小道具なのだと,ビデオを観るたびに,そう思った。
N響の制服といえば,白のタートルネックにブレザー。本当にそうかは知らないが,そんな姿で目の前に登場したら,判断停止して「N響だ」って思ってしまう。
野球おやじといえば,ネクタイと一番上のボタンをはずした白のワイシャツに背広姿。なのに,背広を脱ぎ,ボタンを一番上まで止めると,YMOになるから不思議だ。
90年代初頭,三軒茶屋で,80年代テクノのコピーバンドによるライブが行なわれた。 冒頭,登場したのが,この白のワイシャツを着込んだYMOのコピーバンド。
一緒にいった友人は「勘弁してくれよぉ」と,骨なし魚のように崩れ落ちた。
リアルタイムで内心,カッコイイと思っていたスタイルの,あまりのダサさに,ノックアウトされたようだ。
このときのバンドは期待はずれ。友人が学園祭で演奏した「中国女」や「CUE」のほうがカッコよかった。
実は,秋元キツネ氏がキツネになるまえのバンドも登場し(バリケのあと),YMOを演奏したのだが,ベースのチューニングがどうにも合わず散々なステージだった。一曲だけP-MODELの「マーヴェル」をカバーした。よりによって,なんでこの曲を? と思った。
ラストは,80年代P-MODELのコピーバンドが登場し,ノリノリだった。(ほんと,ノリノリって感じの80年代っぽい盛り上がり)女性ボーカルを交えて「世界タービン」や「ロケット」まで演奏したと思う。
こちらのバンド,ドラムは生だったので,それはそれは気持よかった。
生は気持いい。いや,まったく本当に。