シミュレーション

シンセサイザーが身近な楽器の一部になりはじめたころ,雨後のたけのこのように,クラシックをシミュレートした音色とアレンジでできあがったレコードがリリースされた。生活の糧としてその一部に加担した平沢進はそうしたレコードを“労多くて益少なし”と切り捨てた。つまりは生のシミュレートをするならば,生で演奏したほうが手っ取り早いというわけだ。

と,昨今のデジタルブックのテクニカルな面を眺めると,シンセサイザーで生音をシミュレートしようと奮闘していた当時を思い出し,なんだかくたびれてくる。

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