11/13

日中は座談会の原稿をつくる。あと数日はかかりそうな感じ。夕方から,著者と打ち合わせで御茶ノ水まで。日中は暖かかったにもかかわらず寒くなってきた。キャッシュディスペンサーを探す。18時少し前に打ち合わせ場所に入ると,ほどなくして先生がやってきた。

打ち合わせは30分程度で終わる。落合郵便局から東中野のブックオフに寄ろうと思うがルートが定まらない。路線図を眺め,大手町経由で落合まで。数日前,不在通知が入っていた銀行のカードを受け取る。やっぱり少し寒い。東中野のブックオフまで歩く。久しぶりに棚を覘いたものの,これといった本がない。中公新書『浮浪者収容所記』とNHKブックスを購入。中井まで歩く。

伊野尾書店を覘く。少し疲れていたので,休憩しようか考えたものの,缶ビールを買って,家に帰る。夕飯後,NASを調整し,とりあえず,iTunesに読み込んだ音楽データがNASにバックアップというかコピーされるようになった。ただ,共有のアドレスがアクセスするたびに変わるのはどういうしくみになっているのだろう。アクセスするたびに前のアドレスではつながらなくなるのに難儀する。

11/11

エルニーニョ現象だそうで,朝からあたたかい。8時半過ぎに家を出た。新宿駅構内のドトールで朝食をとり,中央線で八王子まで行く。横浜線に乗り換え,八王子みなみ野に着いたのは10時過ぎ。東口から徹の家まで歩く。ちょうど,むしくい堂さんが車で着いたところで,昼過ぎまで2階から本を降ろし,少し片づける。みちくさ市に並べようと思っていた本だけをエコバッグに詰めた。駅前の喫茶店で昼食。徹は郵便局に行くというので,そこで別れて新宿から高田馬場まで。戸山口のプロントで休憩。

16時に待ち合わせた家内,娘と落ち合い,鶯谷まで。踊ってばかりの国のライブ。

東京キネマ倶楽部に入ったのは初めてだ。数年前,平沢進のライブはここだった記憶がある。規模はまったく違うものの,渋谷のO-Crestのような動線になっている。

古本を抱えたまま,ロッカーやクロークに預けずに入ったため,PAの右前あたりに場所を確保した。家内と娘は相変わらず前の方に入り込んでいる。開演前に流れた曲のなかにどうしたわけかピンク・フロイドが入っていたみたいで,ただ,全体違和感はなくて,ああフロイドってこういうバンドだったのだなあと妙なため息をついてしまう。

定刻若干遅れでスタート。開場早々は200名くらいかなと思った客が,いつの間にかフロアはいっぱいになっていた。

ツイッターから拾ったセットリストを上げて,とりあえず感想。大久保仁のギターがとにかくすごかった。シューゲイザー風の装飾などという次元ではなく,爆音で音場を広げていく。

リズム隊もこれまで観たなかで一番,変幻自在感にあふれていた。谷山のベースは,メロディラインをユニゾンでなぞり,ドラムと重いビートを刻む。

場数の踏んでいるバンドの強さは,曲のアレンジというか構成が観るたびに変わっているあたりに如実に現れる。P-MODELのライブを頻繁に行なっていたころはこんな具合だった。HAPPYの対バンで初めて観たときからすると,おそろしい変化だ。

前半気になったのは,下津がしばしば無意識に見せる目を剥いた表情がほとんどなかったことくらい。後半になるにつれ,あの睨むような顔つきが出てきたけれど。

久しぶりの「話はない」は,テンポを少し落として,「いやや,こやや」は爆音をブリッジにどちらも恰好よかった。「ほんとごめんね」は,ダイナソーJrがジョイ・ディヴィジョンをカバーしているかのようなアレンジに変化して,これはオリジナルのアレンジが好きだったので,もう少し曲の輪郭をくっきりさせてもよいかもしれない。

1年半前には,不安定に見えたバンドが,もはや,こわいものなしのばけもののようにのし歩く姿を目の前に,バンドはつくづき生き物なのだと感じた。

今の,踊ってばかりの国のライブに,足を運んでおくべきだろう。

セットリスト

  1. メロデイ
  2. evergreen
  3. 世界が見たい
  4. 風と共に去りぬ
  5. 口づけを交わそう
  6. バケツの中でも
  7. 話はない
  8. tonight(今夜)
  9. いやや、こやや
  10. EDEN
  11. Surfer song
  12. 光の中
  13. 新曲(夏)
  14. ほんとごめんね
  15. 東京
  16. SEBULBA
  17. Water
  18. 唄の命
  19. Boy
  20. ゴースト(アンコール)
  21. プロテストソング
  22. No ESPer
  23. 新曲(音楽は味方)(ダブルアンコール)
  24. OK
  25. 言葉も出ない
  26. 夕日(トリプルアンコール)

週末

午前中,仕事の関係で本を抱えて永福町に。予定を終え,帰る途中,商店街に新しい古本屋が出来ているのを見つけた。10年くらい前の「かまくら春秋」を購入。線路を渡ったところの店で昼食。はじめて入った。夜は寿司と洋食? を出す居酒屋になるような感じ。刺身のランチに付き出し2品選んで,ドリンクまでついている。駅の本屋で石ノ森章太郎『アニマル・ファーム』(ちくま文庫)をようやく見つけて購入。『章説・トキワ荘の青春』(中公文庫)は自分の庭のようなものなので,スイスイと読み終えてしまった。『アニマル・ファーム』は初めて読む。

風邪気味なので早めに帰る。咳が続く。高田馬場で家内,娘と待ち合わせ,この前に続き「地球を旅するCafe」で夕飯。

土曜日は午前中から会社で仕事。昼に味噌ラーメンに半チャーハンが付いたセットを頼んでしまい,苦しくなってしまった。少し横になり,夕方早めに帰る。ヴァルザーとクレーのコラボレーション本を探しに,三省堂のなかを歩く。が,とにかく池袋の三省堂書店は使えないので,見つからない。結局,検索して在り処はわかったものの,そこまで動きたくなかった。通り雨が止んだので,ジュンク堂に行く。『谷口ジロー 描くよろこび』(平凡社),ヴァルザー=クレー詩画集『日々はひとつの響き』(平凡社)を購入。コーヒーバレーで休憩。谷口ジローの本をざっと読む。期待が大きかっただけに,残念な出来。矢作俊彦とのコラボについてはほとんど触れられていない。というより,年表を見ないとわからないし,年表には載っていない仕事について触れられていない。谷口ジローを評価するとすれば,その触れられていない仕事の面なのだけれど。

「ゲンロン9」に掲載された速水健朗の連載で矢作俊彦について書いたというツイートをみたので読んでみた。生井英考が若い頃に,この手の役割は果たしておくべきだったのだと思う。

家内,娘と待ち合わせて下落合で夕飯。明日は一日大変なので,早めに寝る。

11/7

清瀬に直行で打ち合わせ。iPhoneを忘れた。昼前に終わり,取りに家まで戻ろうかと思ったものの,面倒になり,そのまま会社に。清瀬の古本屋に入ったのは,昭和60年代のことだったと思う。名栗での単位がとれるボランティアの帰りに途中下車した。そのころはまだ,古本屋がありそうな通りに古本屋があったので,しばらく歩くと,すぐに見つかった。タイトルは覚えていないが文庫を何冊か買った記憶がある。

午後からバタバタと仕事を済ませ,20時過ぎに会社を出た。駅前の本屋で「新潮」を購入。矢作俊彦の「ビッグ・スヌーズ」を読みながら家に戻る。

「ビッグ・スヌーズ」は,鶴見から横浜に戻る。セネガル人とのやりとりだけでも満足の連載11回。すでに謎などどうでもよくなっている。二村が遭遇する事実にただただ添っていくのが,オーソドックスな矢作俊彦の小説の読み方だろう。

ヘミングウェイの未発表短編,岸政彦の小説第3作目,それ以外にも読み応えありそうな「新潮」12月号。

宇都宮

金曜日は早めに仕事を終えて,家に戻る。オリオン☆一箱古本市の準備。これまで並べた本に新しく並べる本を加え,22時過ぎにはリストアップを終えた。値札は宇都宮に着いてから手書きすることにしようと,カラの値札を数枚印刷し,はさみで切り揃えた。

土曜日は8時過ぎに家を出た。ダウンジャケットを羽織ると少し暑いくらい。高田馬場から日暮里で乗り換え,北千住まで行き朝食。10時過ぎの東武伊勢崎線(と,今は言わないのか)急行に乗る。島田一男を読んでいたら眠くなってしまい,あっという間に南栗橋。栃木で乗り換え,東武宇都宮に12時半くらいに着いた。

カートを引っ張ってオリオン通りから駅の方に向かう。田川沿いのビジネスホテルに荷物を預けて,駅前のバスターミナルまで歩く。その前に,バスの一日乗車券があれば便利だと思い,切符売り場で尋ねたところ,「ある」というので購入。1枚300円。やけにやすいなあと思ったら町場を巡回するもので,これでは行こうとしているあたりまでには使えない。しかたないので,乗車券をバッグに押し込む。

駅前のバスターミナルに「細谷車庫行き」がちょうど停まっていたので終点まで。この系統は家の近くまで行ったはずだという,無茶苦茶あいまいとした記憶だけがたよりだ。当時でも1時間に1本出るかどうかというニッチな路線だった。

車窓の向こう側は妙な感じがする。とにかく記憶のなかの宇都宮の道は,あっちとこっちを繋げ,ここは端折ってできていたのだなあと痛感する。こうやって通過すれば,昔,通った道だと少しは思い出すものの,思い出した道と覚えている(思い込んでいた)道とはまったく違う。

終点で降り,学校へと通じる道を進む。昔はなかったような中華料理店で遅めの昼食。

そのまま日光街道に向かって歩く。さすがにこのあたりの景色は記憶に残っている。小学4年生のとき,弟と連れ立って自転車で友人宅に向かった出会いがしら,左右を塀によって目隠しされた交差点で自動車事故に遭ったことがある。数メートルふっとばされて自転車は大破した。私は右太ももの打撲程度で済んだものの,飛び出す様子を目の前で見ていた近所のおばさんは,ダメだと思ったと後で聞いた。事故のせいかどうかわからないけれど,念のためとった脳波には少し異常があったように気がする。

その交差点の右側の塀は朽ちて,目隠しになっていない。これだったら事故ることはなかったんじゃないかと,40数年前のことを今更,言ってもしかたあるま。

子どもの頃に遊んだ田んぼを眺め,住んでいた家が経年劣化してそのまま残っている様子に愕然とする。大通りに出たあたりで,メッセンジャーを通して弟に写真を送ったところ,しばらくしてテレビ電話がかかってきた。

タイムスリップしたかのような宇都宮の景色を弟にiPhoneから送りながら,自分がその場に立っているのは不思議な感じがしてくる。

バスに乗って,山崎書店をめざす。はじめてその門をくぐった古本屋だ。小一時間かけて棚を眺める。島田一男と内藤礼,アンソロジーを1冊購入。ユニオン通りまで歩く。一日乗車券を使って田川まで行き,ホテルにチェックインする。

とりあえず,もってきた本を,値札がついているものとついていないものに分ける。値札を書きながら,本の状態をチェック。古本屋の値札や値段がついたままのものは,もってきたシール剥がしと消しゴムできれいにする。

18時くらいに一度区切りをつけて,東口のあたりをぶらつく。ほとんど記憶にない景色ばかりで,駅ビルに寄った後,ホテルに戻る。隣のアジアン居酒屋で夕飯をとる。去年も入った店。〆に野菜焼きそばの並を頼んだところ,誤って特大がきてしまう。気づかずに食べはじめたところで,お店の人からオーダーミスだったと。残ったものは持ち帰りにしてもらう。

ホテルで0時過ぎまで準備の続きをした。

土曜日は別のところに記したとおり。オリオン☆一箱古本市を終え,疲れてしまったので,帰りの東武線の切符をRAINBOWBOOKSさんに売って,私はJR宇都宮駅まで歩く。駅前の餃子居酒屋に入り,ビールを飲み一息。電車に乗ってすぐに眠ってしまった。赤羽で乗り換える前にコーヒーを飲み,池袋,高田馬場で乗り換え,家に着いたのは20時くらい。

二度と「あの日に帰りたい」などと思うことはない。ただ,歩いたはずの道,自転車で走ったはずの道の記憶があいまいに失せていて,適当に編集された記憶のままであるのは居心地が悪い。まったくそれだけの理由なのだけれど,来年も宇都宮にくる予定を入れようと思う。で,歩くのだ。

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