休日

少し前,神田にある早川書房の喫茶室に行った。置かれてチラシをもってきて,9月に船堀でアガサ・クリスティーの戯曲『殺人をもう一度』がかかることを知った。家内が予約をして,久しぶりに都営新宿線に乗り,中川を越えた。

劇団フーダニット第23回公演『殺人現場へもう一度』を観る。第1幕は,演劇というよりもラジオドラマでいいような印象で途中少し眠くなってしまったが第2幕に入ってからは緊張感がみなぎり,とても面白かった。

帰りに森下で途中下車する。7年前,古書ドリスが森下に店を構えていた頃,ネット経由でやりとりが始まっただるぶっくすさんと森下の古本屋で待ち合わせして飲んだとき以来かもしれない。だるぶっくすさんはその後,南から来た円盤回しとして,Loft9の古本市のとき手伝ってくれた。売上をポケットに突っ込み,センター街のTHE ALDGATE British Pubで売れた分だけ飲んだ。なんだかたのしい思い出の初っ端が森下から始まった。 その頃はまだなかった古書しいのき堂を覘く。古書ドリスからサブカルの臭いを消すとこのような感じの品ぞろえになるのかもしれない。じっくりと棚を眺めてしまう。

竹内敏晴さんの本が数冊並んでいて,読もうと思いながら読んでいなかった『レッスンする人』を買う。立川の賢治の学校で竹内さんのお別れ会があったときだったか,その後だったかに買おうと思ったものの,そのときは『「出会う」ということ』を手に入れたのだったと思う。 帰りの電車で読み始め,布団に入ってから,ざっと最後まで読み終えた。からだとことばの戦前・戦中史とでもいう内容で,おもしろく読んだものの,同じく藤原書店のセレクションに感じたのと同じく,どうも竹内さんのおもしろさの手前で立ち止まっている本のように感じる。

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