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定時に事務所へ行く。相変わらず寒い。

採用品の段取りをつけ,メールで仕事のやりとりをしていると昼になってしまう。午後,印刷所が挨拶にやってくる。その後,メールで仕事のやりとりの続き。書類をつくり,サイトの更新などしていると19時を過ぎてしまう。帰りについ寄ってしまう日高屋で島田一男の『湯煙に燃えて』を読み終えた。帰宅,夕飯をとり,23時過ぎに眠る。

『湯煙に燃えて』は全体,燃えて感が強いなあ。『湯煙に消ゆ』はそれなりにしっとりしていたのだけれど。後半は少し読み応えがあったものの,前半は拍子抜け。

昨日,帰りに野方まで出て,仕事の関係で「美術手帖」特集「ケアの思想とアート」集英社新書2冊をはた書店で購入。新しいと喧伝されているものごとが,周回遅れなことに気づく。

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忙しい一日。にもかかわらず冷たい風が強い。にもかかわらず,はおかしいな。

事務所に寄ってから所沢経由で新秋津まで。喫茶店で朝食をとり秋津まで歩く。東所沢で降りて,倉庫会社と待ち合わせ。しばらくして管財人がきたので一緒に倉庫まで行く。契約を確認し,実際に在庫を確認。まあ,たくさんあるものだ。管財人が先に帰った後,今後の相談をして東所沢まで送っていただく。

秋津で降り,駅からぐるりとまわりこんで少し下った左手にある古本屋に。やや日に焼けているとはいえ島田一男『湯煙に燃えて』(春陽文庫)が100円で並んでいた。『湯煙に消ゆ』はよくできた短編集だったので,こちらを探していたのだ。「SFアニメディア」とともに購入して駅前で昼食。一度,事務所に戻り,少し作業をしてから次の打ち合わせ。

武蔵浦和で降り,文房具店で備品を一つ購入してから打ち合わせへ。1時間以上,1対2で話し合う。当初,予定していなかった方向ではあるが,これですすめられそうな方向を見出すことができた。さすが本職に相談すると,状況に即した方向性が見えてくる。終わって駅に戻ると弁護士から電話。経過を説明する。埼京線で赤羽まで降り,一軒だけ古本屋を覘く。何も買わずに出て,駅前の中華屋を探すが見当たらない。赤羽で打ち合わせがあるとき,帰りにときどき寄っていた中華屋がなくなっている。しかたなく日高屋で休憩。『湯煙に燃えて』を少し読む。風が強く寒いなか,事務所に戻る。いくつか仕事を済ませて帰宅。

週末

土曜日は,予定通り出張校正。10時半頃,著者のひとりから携帯に電話。間違いがあったので,メールでその箇所を連絡するとのこと。これは初めての体験だ。いまや,出張校正先に著者から連絡が入り,メールで修正指示も可能なのだ。何とか昼にはチェック終わる。印刷所にお昼を出していただく。

1990年代の終わりまで,出張校正先での昼飯というのは,よい風習だった。昼になると店屋物が届き,休憩して午後から再び校正のチェック。活版時代は過ぎ,青焼きにダーマットで赤字というか白地を入れていく。しばしばお昼をいただいた印刷所ではある時期までうな重が出た。うなぎは自分にでさえ奢るものだから,こんなときは遠慮せずにいただいた。ところが同僚にうなぎが苦手な奴がいて,そ奴が出張校正チームに入っているときはうな重に代わって中華定食が出た。できれば一緒に出張校正へは出たくなかったけれど,仕事ができる奴だったのでしばしば一緒に足を運んだ。

15時に家内と御徒町で待ち合わせる。それまでの間,まずは歩いて秋葉原のブックオフまで。大槻ケンヂの『サブカルで食う』(角川文庫)があったので購入。他に数点。秋葉原駅構内のフードコートでコーヒーを飲みながら読む。「NEW パンチザウルス」への言及など,同時代感覚が蘇る。

御徒町まで行き,家内と落ち合う。しばらく店を眺め,松坂屋の喫茶店で休憩。丸井まで歩き,家内は再び店を見てまわる。私は休憩スペースで少し本を読み,あとと眠る。上野駅で買い物をして松坂屋に戻って夕飯用にお弁当を購入して帰宅。

日曜日は,久しぶりに一日家で過ごそうと思う。朝食をとり,予約してあった歯科を受診。歩いて高田馬場のブックオフに行き,ゴルゴ13の文庫2冊購入して戻る。1時間ほど眠り,14時過ぎに昼食。結局,家内と池袋まで買い物に出ることにする。北海道展から西武池袋本店を回り,夕飯ようにお弁当を買って帰宅。

少し体調が戻った気がする。

Stress

昨日に仕事が集中したので,一瞬の間隙。たまったゲラを整理し,机のまわりを片づける。書類を編集,営業,経理の山に分けて,必要なものをピックアップする。カバーなどの入稿データをNASにアップして印刷所に渡す。昨日確認し忘れた本扉の用紙とISBNを渡す。倉庫から本が届いたのでたまっていた注文の発送準備。昼食をとり,午後は新刊データをWebにアップする準備をすすめる。19時近くになったので帰ろうとしていると携帯に著者から電話。土曜日に出張校正の本の中から,数ページまとめて削除したいとの意向。続いて,確認というかこちらの判断で決めたあたりについてコメントが二つ,三つ。さすがにこちらで決めたことなので,経緯を説明した。納得したかどうかはわからない。最初の数ページカットについては,上製本なので,スケジュールがずれると,全体ででき予定が極端な話,数週間遅れることを了解いただいたうえで,明日,朝一番で印刷所に行って相談することにした。

その経緯がひっかかってしまい,寝る前までストレスだった。寝てもまあたいして変わらなかった気がする。

本をつくる仕事をしていると数年に一度,このような状況に陥ることがある。滅多にないと考えれば楽だけれど,遭遇したときは洒落にならない。要はコミュニケーションのなかでの認識のズレによるといってしまってよいのだけれど,この仕事,決して1対1で成り立っているわけではなく,私の背中に印刷所と折屋,製本屋,紙卸などがいて,少し先に取次,書店,その先に読者がいる。著者と対峙するとき,私ひとりの判断ではどうしようもないことがごく稀に起こるのだ。ストレスに感じるのはそうしたときだ。

とっくに亡くなった管理者は,編集者は好きなことを仕事にしているんだから贅沢だ,というようなことを言っていたが,仕事にした途端,好きなことにかかわずわう,本来は埒外とでも言ってしまいそうになることが絡みついてくるのだ。今の基準ならパワハラで何度も訴えられてもおかしくない人だったから,そのあたり感じなかったのかもしれないけれど。

五月雨

仕事が動き出すと,おおよそ一人でまかなえるものではないことを体感する。伴う対価を入手するまでのタイムラグがもどかしいという感覚をようやく覚えるようになった。

事務所に行き,納品書を作成。以前使っていたソフトの登録データの修正方法がわからないため,PDFにはき出した後,必要箇所を手入力で修正する。いやはや。としているところに,取次から連絡が入り,新たに抱える在庫の件で来週,打ち合わせに行くことに。データなど送ったものの修正する必要がある箇所が見つかる。と,税理士がやってくる時間だ。

11時から契約をお願いした税理士と打ち合わせ。2名でやってこられて,当面必要な手続きをうかがう。印刷所の社長さんの助言で,数社のなかからこちらを選んでよかったと,とりあえずは。昼を過ぎてしまったが,納品書を送って,高田馬場まで著者校正の残りを取りに行く。途中,マンションに寄り,午後からの工事の張り紙を貼る。校正を受け取り,帰りに軽く昼食を済ませホームに向かうと着信履歴。納品書の間違いがあったようで,事務所に戻ってから修正して送る。

いただいてきた校正紙をチェックして,ページの増減がないことを確認して印刷所に連絡。15時にマンションの工事の方がくるので家まで戻る。打ち合わせを終え,10分ほどで戻る。未入稿箇所,カバー,表紙,本扉,オビ,はなぎれ,スピンを決めていると印刷所の社長さんがやってくる。そのあたり渡してから,目次のチェック。最終校正の不明箇所のやりとりをしている間の弁護士から在庫引き取り条件の連絡。その対応をした後,校正の続き。追加赤字箇所をスキャンしてNASにアップ,ダウンロード先を印刷所に連絡終えると20時過ぎ。

これ以外にも企画の連絡をするためにWORDにテキストを追加したり,あれこれしたように記憶は,さすがにまだ残っている。多重課題は時差で届けば大したことにはならないのにと思う。

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