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アルバム「ヴァーチュアル・ラビット」をリリースした直後,平沢進のライブが渋谷公会堂であった。ソロアルバムは3枚目,曲数も十分にある。友田真吾のエレドラと生ドラムのハイブリッドなセッティングと高橋ボブがベースに戻ってきたリズム隊は,凍結前P-MODELを思い出す感じがした。

武道館でくるりを見てきた。

「『ミュージックマガジン』風に表記すると,ピーター・ゲイブリエル。キング・クリムズンやロクシー・ミュージックという表記もあったんだ」
娘にそんな話をしたのは,開演前後のBGM(のほとんど)がピーター・ガブリエルだったからだ。

“everybody feels the same”から“ロックンロール”までは意外と冷静に見ていたけれど,“Morning Paper”の変拍子ブレイクの恰好よさ以降は,音楽を聴くことが本当に楽しみの一つであったことを実感した2時間45分が過ぎた。“赤い電車”から“ワールズエンド・スーパーノヴァ”,“惑星づくり”ではや,ライブのピークを見せつけられたと思ったところ,「坩堝の電圧」の曲が横浜のときに輪をかけてストレートに鳴り響く。“マーチ”“街”“ハローグッバイ”“ばらの花”と,まあさまざまな色合いの曲を一つのバンドの曲としてまとめあげる。“ワンダーフォーゲル”はピコピコ付で,“東京”には“Moonage Daydream”を弾くミック・ロンソンに共通するテンションを感じた。

アンコール2曲目の“リバー”が鳴るなかでの会場の幸福感というものは,本来,そういう場が苦手な私なのだけれど,それでもいや,楽しかった。

“春風”“地下鉄”で終わるならば,それはそれで凄いなと思っていたところ,最後は“glory days”。

で,何が言いたいかというと,平沢進は「ヴァーチュアル・ラビット」のライブの後,あのライブで見せつけた路線を広げていくのではなく,まったく新しいアイディアでP-MODELを立ち上げた。武道館で見たくるりに感じたのは,この凄さを広げていく方向には向かわないなという確信のようなものだった。

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