橋本治の『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』(前・後篇,河出文庫)がそれぞれ105円で売っていたので買ってしまった。実家の本棚にはまだ残っているはずなのだけれど,巻頭が倉多江美論だったのをすっかり失念していて,手に取った途端懐かしくなり,買ってしまった。
「上を見れば雲下を見れば霧」以降の倉多江美の漫画については,A5判の漫画雑誌で倉多江美特集があった際に,橋本治が書いていた記憶がある。あのエッセイというか評論が,その後,何かの本に収載されたかどうかは知らない。
いまや,まとまった倉多江美の漫画の評論はこの文章くらいしかないし,とはいっても他には佐藤亜紀が倉多江美版“フーシェ革命暦”を紹介した一文以外,読んだ記憶はないのだけれど。