10年と少し前,ネットに記憶を書き始めたときのこと。それは記憶だから時系列が整理されていようがいまいが関係なかった。特に当初は,それなりにオチがつく記憶を思いつくままに記していったように記憶している。
何を見ても,何かを思い出す。
ヘミングウェイの短編のタイトルのようだと思ったのは,SNSを用いるようになってからのことだ。書棚に並ぶシングの『アラン島』を見ると,今はオイスターバァを思い出す。ブタの貯金箱を見ると,石油ストーブを思い出す。やちむんを見ると,3月を思い出す。
そんなふうにつながるあれとこれを,書いてみようと思った。どうしてそんなことを思ったのかはすっかり忘れてしまった。