山荘の絞刑吏


金曜日は雨。都内は降ったり止んだりとはいえ,西日本は大雨で甚大な被害。にもかかわらずテレビではバラエティ番組があたりまえのように放送される。東日本大震災のときの西日本は,ここまで非道くなかったのではないだろうか。何かを学習した結果なのかもしれない。碌なことを学習していないな。

夜は那智君と久しぶりに飲んだ。東京スミスで2時間くらい,そこから高田馬場方面にくだり,明治通りを渡って少しいった2階にあるベルギービールが売りのパブ。結局,0時過ぎまで飲んでしまった。いつも途中から酔っ払い,何を話したか忘れてしまうので,たぶん,これまでと同じ話をいくつもしたように思う。東京スミスではThe Jamが,次の店ではスタカンがかかっていた。高田馬場でポール・ウェラー流行ってるのだろうか。東京スミスで流れていたのはエコバニにもちろんスミス,XTCなどなど。居心地悪いはずがない。

高田馬場駅で別れ,歩いて家まで帰った。

土曜日は二日酔いで一度起きてから,少し眠った。午後をかなり過ぎてから起きだして,家内と隣のスワンベーカリーで遅めの昼食。池袋まで出て,三省堂書店の古本市を覘く。仕事関係の本三冊と岩波文庫の内田百閒『東京日記』。たぶん『東京日記』はもっていると思うものの,しかたない。

娘と待ち合わせて,夕飯を食べて帰る。蒸し暑い。

日曜日は,午前中から会社で仕事。15時前に区切りをつけ,昼食をとってから新井薬師に行く。文林堂書店で瀬川如皐『与話情浮横櫛』(岩波文庫、1958)を見つけて購入。「切られの与三」が原作でどうなっているか読みたかったのだ。解説を斜め読みすると,演じられ方次第で最後は幾通りもあるようだ。古本案内処を眺め,中野ブロードウェイの古書うつつで,玉城徹の本と島田一男『赤い影の女』(春陽文庫)をそれぞれ100円で。

昨日手に入れた近藤末『涙の看護記五十年―日赤教え子たちの比島敗走秘話』(有朋堂、1973)を捲りながら休憩。貴重な体験記のはずが,編集の手が粗いため,流れがよくわからない。

家内と待ち合わせ,カレーを食べて,家内は山下達郎のコンサートチケットの発券をして帰る。

で,島田一男の『赤い影の女』に収載された「山荘の絞刑吏」を読み始めた。結果はこれだとあたりがつくものの,誰が警察官かわからない。島田一男のパズラー小説は意外と面白いので,ゆっくりと読み進めている。

100ページ少しの中編を数日かけて読み終えた。島田一男がこのスタイルで作品を上梓し続けていたら,生涯にあれだけの作品を出すことはできなかっただろう。面白かった。私が当初,考えていたトリック破りは結局,使われずに終わったあたりも潔い。そんなことでこの事件にケリをつけてしまってはもったいない。

解決編のたたみかけ方は,他の島田一男作品にもみられるものだけれど,中盤までの謎の示し方はオリジナリティにあふれ,たぶんその後,何人かの推理小説家に模倣されたのではないだろうか。

中井英夫がこの作品をカバーしたら,違う意味で面白い小説ができたのではないかな。

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