DISC UNION

ふと,表紙の絵が見晴坂に見えて『東京シャッターガール』(桐木憲一)を買った。よく見たら違ったのだが。それで,そのなかに記されているニコライ堂の位置がどうにも違うように思いながら数日いた。(さっき見直したら,数字が振ってあるところではなく,地図にイラストが記されているところのようで,それだと合っているんだけど,まあ紛らわしい)。

明大通りを降りていくと,主婦と生活社の手前,立ち食い蕎麦屋の手前にDISC UNIONがあった。初めて入った輸入レコード屋がここだったはず(でなければ三省堂の手前の三角ビルの2階にKINNYという店もあって,白いレコード袋を覚えている)。喬司が「音が悪い」という理由で,ブートレッグを突っかえしたのは1980年代の半ばのことだ。私はYBO2の「Alienation」はちょうど“Boy s of Bedlam”のブレイクのあたりで針飛びがあったので交換に行ったことがある。が,喬司のようにはいかず,二度と来るものかとLPを抱えて家まで戻った。

その頃から,レコードを手に入れるのに御茶ノ水までやってこなくとも,ライブハウスの行き帰りに新宿や渋谷のほうが便利だとわかり,明大通りのDISC UNIONに行くことはほとんどなかった。

角の立ち食い蕎麦屋はまだ店を開いているのに,DISC UNIONが閉まってから,かなり前と感じられるくらい長い時間が経った。

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