いまだ,80年代のライブハウスで聴いたP-MODELのライブでの音の質感が身に付いている。この前,思いついた言葉を使うと,音の鳴り方までコントロールしてしまう表現力の凄さとでも言えばよいのだろうか。
90年代に入ってから,当時のように音に魅了されたライブはあまりない。あぶらだこでさえ,80年代のクアトロに比べ,90年代のリキッドルームで聴いた音の質感には違和感があった。
ブリッツ横浜で聴いた,くるりのライブ。表現力は凄いし曲も好きなのに,ドラムの鳴り方(演奏ではなくて)が残念だった。アンコールの「すけべな女の子」なんて,飛び跳ねたくなってしまうくらいのテンションで音が響いていたのに。
娘と家内はライブハウスで音楽を聴くことに慣れていないので,2階のシートを取ったのだけど,最後まで立ち上がる客はいなくて,アンコール前にトイレに立ったのをいいことに,そこから先,私は壁にもたれてリズムをとりながら見ていた。
1階フロアもときどき動きは出てくるけれど,おしなべておとなしい。何が何でも飛び跳ねるのかと問われれば,たぶんそうではないのだろう。
いいライブであったことに変わりない。ときどきはライブに出かけよう。