下書き


18時過ぎに会社を出る。風が強い。かかりつけのクリニックで目薬を処方してもらうために少し早めに行ったはずが,中に入ると長蛇の列というか,患者さんで溢れかえる。診察まで1時間。目薬だけでも,このクリニックの医師はきちんと問診をとる。駅前の薬局で目薬を受け取ったのは19時半をかなり回った時間になってしまう。池袋で20分くらい休憩して帰る。

『真幻魔大戦』は文庫版第3巻まで進んだ。けれど,いくら言い訳してもサディスティックな描写になると水を得た魚のようになるのは,この小説家が描きたいところだからなのだろう。また,この時期まで恋愛を描く技術が決定的に不足していることも,読み返して気づいた。そんなこんなで,ご高説賜るものだから,どうしたものかと。男尊女卑も鼻につく。たとえば矢作俊彦が『引/ENGINE』で描いたような女性テロリストに暴行される男性警官という場面を思い描くのはそれほど大変ではないと思うのだけれど,一貫して暴行されるのは女性ばかりで,鼻白んでしまう。全体,やはりマンガっぽさがあるなあと。

で,ZINEのネタが思いつかないので,下書きのように書き留めておく。

山手線外回りを大塚寄りに乗って池袋駅で下車する。階段を降りると,右手に一列,自動改札口が並んでいる。10年近くの間,だいたいこの改札を通って,丸ノ内線の改札口まで行っていた。それが最短距離で,多くの人がそうしているものだとばかり思い込んでいた。

ところがある日,人ごみに押されて,階段の左側の壁に押されてしまった。そのまま階段を降り切っても,右の自動改札口にたどり着けないような大混雑。どうせほとんどが改札口を抜けるのだからと思い,人の流れに着いていくと,これまで朝,一度も通ったことのない自動改札口にたどり着いた。

それは階段を降り切って,左にぐるりと回ったあたりにある改札口だ。一番後ろの車両に乗りたいので丸ノ内線の改札は東武百貨店に近いところを使う。階段を降りながら,右斜め後方に改札を感じるような按配だ。全体,右に位置しているのだから,改札口も右を使おうというものだろう。左に回ると遠くなる。10年間,意識しなかったけれど,そんな判断をしていたのだろう。

ところが,押し出された先の左後ろ改札を通って丸ノ内線の改札までが思ったより長くない。10年にして初めて気づいた。

丸ノ内線に揺られながら考えた。階段を降りた右側の改札は,もちろん右側にある。ただし,構内から出る改札は,右前方からいくつかのみ。ほとんどは東武東上線から山手線へと乗り換えて通勤する人のために構内へと入る改札なのだ。

右側改札を出るには,①階段を下りて,右から強烈な勢いで突入してくる東武東上線から山手線へと乗り継ぐ人を縦断する。②改札を抜けると,再び戻るような形で,構内に入ろうとする東武東上線利用者を縦断する。とにかく人とぶつかりそうになってばかりいるのだ。

それに比べ左にぐるりと回ったあたりの改札は向かって左側が構内から連絡地下通路に抜けるための改札で,そこにたどり着くまで逆走する客と接触することはほとんどない。地下通路を歩くのは,すでに改札を抜けた人だから,どこか限定された場所に向かって突進してくるようなこともない。至ってスムーズだ。(つづきます)

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