広告

探偵になった喬史が,地元のフリーペーパーに広告を出すことになった。

年明けから作り込んでいたサイトは統一感があって,ただ,私たちにとっては一目で“らしい”と感じる出来なのだけれど,フリの相談者がどう感じるかを考えるとなかなか難しい。

「電話をかけて,出るのは俺だからさあ」

自分とのギャップは少なくしたい,そういう点では律儀なのだ。

週末に広告のドラフトが届いた。「いいアイディアあったら教えてくれ」というのだ。ネコを探偵にというか,市原悦子の「家政婦は見た」をネコが演じているような写真を中心に,いかにも喬史らしいつくりだ。参考に添付されていた他県の探偵の広告をみた。「ああ,女性が相談に乗ってくれるのか」と一目でわかるデザインで,では,喬史のウリは何なのかとしばし考える。

仮に自分が調査を頼む立場に立った場合,どんな点に着目するか考えると,少なくともネコの市原悦子じゃないなあ。というところから,背景を白にした清潔感第一のラフをつくって,週末に送った。

私があれこれ悩むより,結局,いつも自分で結果を出すのが喬史だ。不思議なのは,そのプロセスがほとんどわからないところで,こればかりは才能の差なのだろうなと感じるのだ。

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